関数式とアロー関数

投稿日:2024.12.06.
更新日:2025.04.12.

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板浪 雅樹
執筆・編集 板浪 雅樹

2005年から WEB 業界一筋。500サイト超を手がける SEO・WordPress のエキスパート。「公開後こそ本番」を掲げ、データ分析とユーザー視点で成果を引き出す運用を提案。

2005年に制作会社へ入社後、プログラマーからキャリアをスタート。サーバー構築・データベース設計で培った技術を強みに、WordPress テーマ/プラグイン開発やサイト移行の難案件を多数担当してきました。
2010年以降は SEO エンジニアとしても活動領域を拡大。コンテンツ設計・内部リンク最適化・高速化チューニングにより、競合の激しいビッグキーワードで上位獲得を実現してきました。
現在は TREVO のウェブディレクターとして、要件定義から運用改善まで一気通貫でリード。AI ライティングや GA4/Looker Studio を活用したレポーティング手法を開発し、「数字で説明できるサイト運用」をポリシーにクライアントの ROI 最大化を支援しています。
趣味/強み:筋トレとランニングで日々の集中力をキープ。複雑な課題を“仕組み”で解決するのが得意。
モットー:「サイトは資産。改善を止めた瞬間から価値は目減りする」

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関数式とは何か

関数式の基本概念

関数式は、変数に関数を代入して定義する方法です。JavaScriptでは、関数という機能をより柔軟に、そして強力に活用するために役立つ手段の一つとなります。従来の関数宣言では function キーワードと関数名を先に記述しますが、関数式では関数そのものを式として扱い、必要なタイミングで変数などに格納することが可能です。これにより、関数を文字列や数値のように扱うことができます。

関数式を理解するうえでは、関数を「データの一種」として捉える発想が重要です。通常、プログラムは入力を処理し、結果を出力するという流れを持ちます。この処理の流れを関数として抽出し、そこにデータと同じような柔軟性を持たせることで、より高度なプログラミング手法が可能となります。

関数式は特にコールバック関数の実装で活躍します。例えば、ある処理が完了した後に別の処理を行いたい場合、その後続処理を関数として定義し、それを引数として渡すことで処理の流れを動的に組み立てることができます。このように、関数式を使うことで非同期処理やイベント駆動型プログラミングが直感的に記述できるようになります。

また、関数式は「ファーストクラスオブジェクト」というJavaScriptの特徴を最もわかりやすく示します。ファーストクラスオブジェクトとは、関数が他のデータ型と同じように扱われ、変数への代入や引数として渡すこと、さらには戻り値として返すことができる性質を指します。関数式を使えば、関数をまるで整数や文字列のように操作できるため、コードの再利用性が向上し、動的なプログラム構造が可能になります。

このように、関数式はコードのモジュール化や再利用性を高め、柔軟なプログラム構築を実現する重要な基盤です。

アロー関数とは何か

アロー関数の基本構文

アロー関数は、ES6以降で導入された新しい関数定義の記法です。従来の function キーワードを使った関数定義よりも簡潔に記述することができ、特にコールバック関数や一時的な処理を記述する際に役立ちます。

アロー関数は、引数と矢印演算子 => の組み合わせで構成されます。以下はその基本例です。

const add = (a, b) => {
  return a + b;
};

この add 関数は、引数 ab を受け取り、その合計を返すシンプルな関数です。function キーワードを省略し、(a, b) => {} という記法で定義されています。

さらに、関数の処理が単一の式である場合、return キーワードを省略して記述することも可能です。

const multiply = (a, b) => a * b;

この例では、関数の内容が1行で完結しており、戻り値を簡潔に記述することができます。アロー関数はこうした省略記法を活用することで、コードの見た目をすっきりと整理することができます。

アロー関数とthisの挙動

アロー関数は、従来の function を使った関数とは異なり、this の扱いが特殊です。従来の function で定義した関数は、呼び出し時に新しい this がバインドされます。一方、アロー関数は外側のスコープから this を引き継ぐという特徴を持っています。

この性質により、コールバック関数やイベントハンドラ内で this の指す対象が変わる問題を避けることができます。従来の関数では bind メソッドや一時変数を使って this を明示的に固定する必要がありましたが、アロー関数を使えばその手間を省くことができます。

例えば、次のコードではアロー関数を使用することで this を意図した通りに扱えています。

class Counter {
  constructor() {
    this.count = 0;
  }

  increment() {
    setTimeout(() => {
      this.count++;
      console.log(this.count);
    }, 1000);
  }
}

const counter = new Counter();
counter.increment(); // 1と出力される

アロー関数を使用しない場合、setTimeout 内の thisCounter クラスのインスタンスを指しません。そのため、アロー関数の this の性質は、特にクラスのメソッドや非同期処理において非常に有用です。

短縮記法と戻り値の省略

アロー関数では、単一の式を持つ場合に限り、return キーワードを省略できます。この性質は、短い処理を記述する際に非常に役立ちます。

例えば、次のように記述できます。

const square = x => x * x;

この関数は、引数 x を受け取り、その二乗を返します。括弧も不要で、簡潔なコードとなります。こうした短縮記法は、特に配列メソッドとの組み合わせで役立ちます。

const numbers = [1, 2, 3];
const doubled = numbers.map(n => n * 2);
console.log(doubled); // [2, 4, 6]

ここでは、map メソッドのコールバック関数としてアロー関数を利用し、各要素を2倍にする処理を簡潔に記述しています。

関数式とアロー関数の使いどころ

コールバック関数での利用

コールバック関数は、ある処理が完了した後に実行される関数のことを指します。関数式やアロー関数を使えば、コールバックをその場で簡潔に記述でき、コードの可読性が向上します。

例えば、次の例ではアロー関数を使用しています。

setTimeout(() => {
  console.log('1秒後に実行されました');
}, 1000);

配列メソッドでの利用

mapfilter などの配列メソッドでは、コールバック関数を頻繁に使用します。アロー関数を使うことで、これらのメソッドを簡潔に記述できます。

const numbers = [1, 2, 3, 4];
const evenNumbers = numbers.filter(n => n % 2 === 0);
console.log(evenNumbers); // [2, 4]

コードの簡潔化と可読性の向上

アロー関数は、短い関数を簡潔に記述するのに最適です。function キーワードを省略することで、視覚的なノイズを減らし、処理の内容に集中しやすくなります。

従来の関数宣言との比較

関数宣言と関数式

関数宣言は、コード内のどこからでも呼び出すことができる一方、関数式は変数に代入されるため、定義後でないと呼び出せません。関数式の方が制御構造や動的な関数定義に適している一方、関数宣言はより直感的に使えます。

アロー関数とfunctionの違い

アロー関数は簡潔な記述が可能で、this の挙動が固定的である点が大きな特徴です。ただし、arguments オブジェクトが使用できないなどの制約もあるため、すべての場面で万能というわけではありません。それぞれの特性を理解し、適切に使い分けることが重要です。

まとめ

学んだ内容の総括と次回予告

今回は、関数式とアロー関数について詳しく解説しました。関数式は、関数を値として扱い、柔軟なプログラム構造を可能にします。一方、アロー関数はコードを簡潔に記述できるため、特にコールバック関数や配列メソッドで役立ちます。また、this の扱いが固定される特性も、非同期処理やクラスメソッドで有効です。

次回は、関数の「スコープとクロージャ」について解説します。クロージャを活用することで、関数の柔軟性がさらに広がりますので、ぜひご期待ください。

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