2014年当時、Googleは検索結果の質を高めるため、定期的なアルゴリズムのアップデートを行っていました。その代表的なものとして、コンテンツ品質を重視する「パンダ・アップデート」と、外部リンクの質を評価する「ペンギン・アップデート」が挙げられます。
当時(2014年9月末)、パンダ・アップデート4.1が実施され、日本国内でも検索順位に変動が見られました。ホームページ経由でお問い合わせや受注を獲得する企業にとって、検索順位の上下は直接業績に影響するため、こうした変化に非常に敏感にならざるを得なかったのです。
パンダ・アップデートとペンギン・アップデートの違い
- パンダ・アップデート(コンテンツ評価)
質の低いコンテンツや、他サイトからのコピーばかりのページ、広告だらけで実用性のないサイトは、検索結果での順位が下がります。要するに、ユーザーに価値を提供しないページは評価されない仕組みです。 - ペンギン・アップデート(外部リンク評価)
不正なリンク操作やリンクの売買など、不自然な方法で被リンクを増やして順位を上げようとするサイトはペンギン・アップデートによって評価が下がります。自然で信頼できるリンクを得ることが重要でした。
当時のまとめ:コンテンツの質が鍵
2014年当時も、アルゴリズムアップデートのたびにサイト運営者は慌てて対応策を考えていました。しかし、小手先の対策では、ますます高度化する検索エンジンには通用しない状況になってきたのです。
時間と労力をかけるのであれば、ユーザーが求める有益なコンテンツを地道に制作・更新する方が結果的に長期的なSEO対策となります。検索結果にたどり着いたユーザーをがっかりさせない価値ある情報を提供し続けることこそが、アルゴリズム変動にも強い「ブレない」サイト運営へとつながる、というのが当時の結論でした。
2024年現在から見た比較と批評
10年後の現在(2024年)でも、当時強調されていた「有益なコンテンツ作り」は依然としてSEOの基本中の基本です。違いがあるとすれば、今はE-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)やユーザーの検索意図、コンテンツの網羅性・深さがより一層重視されている点でしょう。また、モバイル最適化やサイト速度、構造化データの活用といったテクニカルSEOも欠かせません。
詳しくは「SEO対策でコンテンツ作成する時はE-E-A-Tを理解する事が重要-2023年これから重要なSEOの重要な話」でも説明しています。
とはいえ、「有益なコンテンツを作り続けることで検索エンジンアップデートの影響を最小限に抑える」という当時の考え方は、今でも十分通用します。むしろ、その重要性はさらに増しているといえます。ただ、今はより高度な基準が設けられ、より厳密な品質評価のもとでユーザー満足度が測られるようになっているため、サイト運営者は質・信頼性・利便性を総合的に高める努力が必要です。
結局のところ、2014年当時からのメッセージ「地道なコンテンツ充実が最強のSEO対策である」は、2024年現在でも色あせることなく、有効な戦略であるといえるでしょう。
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板浪雅樹

TREVOWP