ホームページ制作の構想に迷ったらジ制作のまず6W3Hを書き出してみる

投稿日:2016.03.16.
更新日:2025.05.25.

ホームページ制作

株式会社TREVOの月額制ホームページ制作サービス
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板浪 雅樹
執筆・編集 板浪 雅樹

2005年から WEB 業界一筋。500サイト超を手がける SEO・WordPress のエキスパート。「公開後こそ本番」を掲げ、データ分析とユーザー視点で成果を引き出す運用を提案。

2005年に制作会社へ入社後、プログラマーからキャリアをスタート。サーバー構築・データベース設計で培った技術を強みに、WordPress テーマ/プラグイン開発やサイト移行の難案件を多数担当してきました。
2010年以降は SEO エンジニアとしても活動領域を拡大。コンテンツ設計・内部リンク最適化・高速化チューニングにより、競合の激しいビッグキーワードで上位獲得を実現してきました。
現在は TREVO のウェブディレクターとして、要件定義から運用改善まで一気通貫でリード。AI ライティングや GA4/Looker Studio を活用したレポーティング手法を開発し、「数字で説明できるサイト運用」をポリシーにクライアントの ROI 最大化を支援しています。
趣味/強み:筋トレとランニングで日々の集中力をキープ。複雑な課題を“仕組み”で解決するのが得意。
モットー:「サイトは資産。改善を止めた瞬間から価値は目減りする」

執筆記事:記事一覧ページ
SNS:x(旧 Twitter)@TREVO_WEB

ホームページを作るとき、「何から考えればいいのか分からない」と感じたことはありませんか?
私たち株式会社TREVOでは、そうした迷いを解決するために、思考の整理フレームワーク「6W3H」を活用することがあります。

この記事は、2016年3月16日に公開した「ホームページを制作する時に思い出したい6W3H」というブログ記事を、現代のWeb制作環境に合わせて大幅にリライトしたものです。
5W1Hや6W3Hの基礎解説に加えて、ペルソナの8設計やUX改善、AI連携への広がりを含めて解説しながら、実際のWeb制作でどのように活きているのかを例を付けてご紹介します。

5W1Hと6W3Hとは何か?

5W1Hと6W3Hとは何か?

ホームページ制作に限らず、ビジネスにおける課題整理やアイデア出しの場面でよく使われるのが「5W1H」や「6W3H」といった問いのフレームです。
これは単なる記号の群れではなく、「何を、誰に、なぜ、どうやって伝えるのか?」というコミュニケーションの基本構造を整理するためのものです。

5W1Hの基本要素とその意味

  • Who(誰が)
  • What(何を)
  • When(いつ)
  • Where(どこで)
  • Why(なぜ)
  • How(どのように)

これらを使って、状況や目的を整理することで、相手に伝わりやすい構成を作ることができます。

6W3Hへの拡張

Whom・How many・How muchの役割、5W1Hに、下記の3項目を追加したのが6W3Hです。

  • Whom(誰に)
  • How many(どれぐらい)
  • How much(いくら)

ターゲットの660化、もく的目標の6570値化、規模や予算をあらかじめ整理するために有用です。

「何を、誰に、なぜ伝えるのか」が明確になっているかどうかが成否を分ける要素となります。
最近では、AIを活用した戦略立案やプロンプト設計の30基本としても、6W3Hは再評価されています。
AIにとっても“良い質問”が必要であり、その「質問の構造」そのものが6W3Hなのです。

すなわち、此日「6W3H」は、単なる思考整理だけではなく、戦略設計やUX改善、AI活用にまで広がる「進化形」フレームワークとなっているのです。

現代ビジネスで5W1H・6W3Hが求められる理由

現代ビジネスで5W1H・6W3Hが求められる理由

コミュニケーションから戦略立案まで支える“共通言語”

私たちがWeb制作の現場で感じるのは、プロジェクトがうまく進むかどうかは「言葉の整理」ができているかどうかに大きく左右されるということです。
特に情報が錯綜するチーム間のやりとりや、クライアントとの認識合わせでは、5W1H・6W3Hのような問いの型が“共通言語”として機能します。
これはホームページ制作に限らず、あらゆるビジネスシーンにおいて活用されているフレームワークであり、現場の意思決定や指示、報告における混乱を未然に防ぐ力を持っています。

報連相・会議・社内外資料での活用事例

社内での報告・連絡・相談(いわゆる「報連相」)や、社外プレゼン資料の作成、ミーティングでの議題整理など、実はあらゆるビジネスの場面で5W1Hは活用されています。
たとえば、「明日クライアントと打ち合わせがあります」と言われても、

  • 誰が(Who)
  • どこで(Where)
  • 何を目的に(Why)
  • どういう内容を(What)
  • どう伝えるのか(How)

までが共有されていなければ、プロジェクトの成功率は一気に下がってしまいます。

TREVOでも、日常的にプロジェクト進行中の「確認事項」や「議事録」には5W1Hに沿った構成を自然と使っています。
それによって情報の見落としや、勘違いによるトラブルを未然に防ぐことができています。

指示の明確化と情報の抜け漏れ防止

Web制作では、社内のデザイナーやコーダーに指示を出す際も、6W3Hの考え方が役立ちます。
特に「Whom(誰に向けたホームページか)」や「How many(何ページ分のボリュームか)」が不明確なまま進行すると、後々の修正工数が大きく膨らんでしまいます。

これは単なる「チェックリスト」というより、対話の起点を揃えるツールとしての意味が大きいと感じます。

TREVOでは、お客様へのヒアリングの際に「6W3Hそのもの」を直接提示することは少ないですが、実際にはその考え方に沿った質問を織り込むことで、初回打合せの質を高め、後工程での誤解を減らすようにしています。

問題解決・原因分析への応用

プロジェクトがうまくいかない時、原因を探ろうとするほど「Why(なぜ)」の部分にだけ注目しがちです。
しかし、調査でも紹介されている通り、「What(何が起きたか)」→「When(いつ)」→「Where(どこで)」→「Who(誰が関わっていたか)」という順で多角的に整理していくことが、真の課題を見つけ出す鍵になります。

これはまさに5W1H・6W3Hが「思考の地図」になる瞬間です。

たとえばTREVOでも、納期遅れが発生した案件では、原因を一つに絞るのではなく、フレームワークに沿って振り返ることで、「指示が不足していた」「目的が途中でズレていた」など、複数の要因を的確に抽出できたことがありました。

ビジネスに欠かせない“共通言語”としての価値

5W1Hや6W3Hは、単なるフレームワークではなく、

  • 「誤解なく情報を伝える」
  • 「相手の理解を助ける」
  • 「問題の構造を整理する」

という3つの思考プロセスを支えてくれる「言語のフレーム」です。
私たちTREVOは、大阪の中小企業さまとのプロジェクトが多い中で、この“共通言語”を通じて、お客様の想いを的確に形にするお手伝いをしています。

Webサイト制作と6W3Hの深い関係

Webサイト制作と6W3Hの深い関係

Webサイトの成否を分けるのは、見た目のデザインよりも「誰に・何を・なぜ届けるのか」という構想の段階で決まることが少なくありません。
その構想を言語化し、チームとクライアントの認識を揃えるためのフレームとして、6W3Hは非常に有効です。

特に私たち株式会社TREVOでは、Webサイトのコンセプト策定やペルソナの整理、情報設計の段階で6W3Hの思考法をベースにしたヒアリングを行うことで、サイトの「目的ブレ」を未然に防ぐようにしています。

サイトコンセプトとターゲットの可視化

Webサイトの設計で最初に明確にすべきなのは、「このサイトは誰のためのもので、何を伝えるべきか」です。
調査レポートでも触れられていたように、5W1Hの「Who」「What」「Why」はコンセプトの核を成す要素です。

たとえば、企業のコーポレートサイトであれば、

  • Who:企業そのもの(発信者)
  • Whom:取引先企業や採用希望者(受け手)
  • What:事業内容・強み・信頼性
  • Why:新規取引や採用の促進

このように6W3Hを使って“設計の芯”を作ると、トップページの構成や導線設計にも自然と方向性が出てきます。

TREVOでは、「何となく今のサイトが古いから」という漠然としたリニューアル希望に対しても、6W3Hに沿って丁寧に対話することで、実は採用が目的だった、という本質的なニーズが見えてくることが多々あります。

ペルソナ設定における6W3Hの活用

ペルソナの設計も、6W3Hによって一段階深いレベルに進化します。
通常のペルソナ設定では「年齢・職業・性別・悩み」などを洗い出しますが、6W3Hを使うことで、次のように具体化できます。

  • Whom(誰に):どんな業種・どんな役職の人か
  • How much(いくらの価格帯なら納得するか)
  • How(どういう手段でその人に届くか:検索?SNS?)

TREVOでは、特にBtoBのお客様に対して、「Whom」や「How much」が曖昧になりがちなため、ここを丁寧にヒアリングします。

「ホームページに来てほしい人は誰ですか?」というざっくりした質問ではなく、
「その人が決裁権を持っているか、現場担当か。年齢層やITリテラシーはどのくらいか」など、6W3Hをガイドとして深堀りしていくのです。

コンテンツ企画やUX設計との連携

ホームページ制作における“中盤戦”とも言えるのがコンテンツ設計・情報設計・ユーザー体験(UX)です。
この段階でも6W3Hは「見えない情報を見える化」するための道具として力を発揮します。

  • When:ユーザーはいつこのページを見るか?(出勤前?会議中?帰宅後?)
  • Where:スマホ?タブレット?PC?(場所やデバイスによる前提)
  • How many:何ページ分の情報に分けると、理解しやすいか?

TREVOではこれらの問いをベースに、ファーストビューで伝える内容・CTAの配置・情報の粒度を調整しています。
結果として、「読む前提がある」ページでは情報を丁寧に配置し、「比較検討が前提」のページでは図や数字を多用するなど、UXがロジカルに設計できるようになります。

株式会社TREVOでの実例紹介

ある中小企業様のWebリニューアルでは、ヒアリング時に「Whom」があいまいなまま進行しそうになった事例がありました。

「製品紹介ページがあるからBtoB向けですか?」と確認したところ、「実は最近、個人の注文(試作品)も増えてきている」とのこと。
この時点で「Whom」は法人+個人という2軸に分岐しました。
そこで、6W3Hの観点から「ターゲット別に動線を分け、価格・納期・カスタマイズ対応の可否をそれぞれ見せ方を変える」戦略をご提案。
結果として、フォームからの問い合わせ率が約2倍に増えました。

このように、6W3Hは表層の情報では気づかない「設計のズレ」を見抜き、構造を整えるための優れた思考の補助輪として機能します。

フレームワークの発展

6W3HはWebサイト制作だけでなく、ビジネス全体の構造を可視化するための「問いの地図」として広く使われています。
しかしこのフレームワークは、さらに用途や目的に応じて「拡張」され、多様なバリエーションに発展しています。

調査でも紹介されていたように、「5W2H」「7W3H」「8W4H」といった派生形が存在し、それぞれに独自の強みがあります。

目的に応じて進化した派生フレームワーク

以下は代表的な派生形とその特徴です。

5W2H

5W1Hに「How many」「How much」を加えたもの。
数量・予算の要素を明確にしたい時に使われます。Webサイト制作では、「コンテンツ数」や「制作コスト」の見積もりなどに適しています。

6W1H

5W1Hに「Whom(誰に)」を加えた形。
ターゲットユーザーを重視した戦略立案に適しています。ペルソナ設計やSNS広告のターゲティングにも応用可能です。

7W3H

6W3Hに「Which(どちら)」を加えたもの。
選択肢の比較やABテストなど、意思決定を伴う企画に有効です。

8W4H

さらに「With whom(誰と)」「How long(期間)」「How to(手順)」などを加えた構造。
チーム編成・制作スケジュール・タスク管理に活用されます。中長期のプロジェクト計画に適した設計です。

このように、フレームワークはプロジェクトの複雑度や用途に応じて“モジュール的に拡張可能”であり、それぞれの用途に合わせた柔軟な選択が可能です。

定量的な要素の追加がもたらす精度

「How much(費用)」「How many(数量)」といった定量的な視点を持つことで、プロジェクト全体の解像度は飛躍的に高まります。

たとえば、TREVOで見積もりを行う際も、ページ数(How many)とお客様が想定する予算(How much)を早い段階で確認するようにしています。
これにより、希望と実現性のギャップを早期に把握し、双方が納得できる提案を作ることが可能になります。
また、Webサイトの戦略設計時に「KPIをいくつに設定するか」「何件の問い合わせを狙うか」という数字が入ることで、目標のリアルさと具体的なアクション設計が伴います。

「Whom」を含む設計でターゲティングが強化される理由

「Whom(誰に)」という視点を入れることは、Webサイトの成果を左右する最重要ポイントです。
なぜなら、サイトの情報設計や導線設計は、すべて「誰のためのものか?」によって変わるからです。

たとえば、同じ「不動産サイト」でも、

  • 購入希望者向けのUIと
  • 不動産投資家向けのUIは

求められる情報量や表現方法が大きく異なります。
TREVOでも、リニューアル相談の初期にこの「Whom」の認識が浅いまま進むケースがありますが、その都度「想定するお客様は具体的にどんな人ですか?」と質問を重ねていくことで、最適な導線・構成・デザインの方向性を導いています。
この「Whom」を意識した設計は、広告運用やSEO対策との整合性を取るうえでも不可欠です。

フレームワークは「問いの数が多いほど正確になる」わけではありません。
大切なのは、プロジェクトや目的に応じて、必要な要素を選び、最小限で最大限の精度を出すことです。

デジタル時代における新しい活用法

デジタル時代における新しい活用法

6W3Hは、もともと人と人のコミュニケーションを円滑にするための「問いのフレーム」でした。
しかし2020年代に入り、私たちがやり取りする相手は“人間”だけでなく、“AI(人工知能)”へと広がってきています。

AIは、問いの構造に従って応答します。つまり、どんな問いを立てるかが、AIから返ってくる答えの質を左右するのです。
この「問いを設計する力」として、6W3HはAI活用の基盤として再評価され始めています。

AIに理解されやすい「問い」の構造とは

ChatGPTをはじめとした生成AIは、人間のような“推察”や“前提の補完”が苦手です。だからこそ、質問する側が「前提を言語化しておく」ことが必要です。

たとえば次のようなプロンプトの違いを見てください。

  • ✕「Webサイトを改善する方法を教えて」
  • ○「Who:地方の中小企業、Whom:30代の子育て主婦、Why:コンバージョン改善のため、How:UI/UXの見直し」

このように6W3Hの要素をベースにした質問は、AIが文脈を正しく理解しやすく、具体性と再現性のある答えを引き出すことができます。

TREVOでも、最近は社内でのAI活用トレーニングにおいて「プロンプトの設計練習」に6W3Hを応用しています。
プロンプトにWhomとWhyを入れるだけで、AIから返ってくるアイデアの質が大きく変わることを実感しています。

データドリブンな意思決定と6W3H

Googleアナリティクスなどのアクセス解析ツールを使うと、膨大なデータが取得できます。
しかし「どの数値を見るか」「なぜその数値が下がっているのか」といった分析の切り口を設定する力がなければ、データの海に溺れてしまいます。

そこで6W3Hです。

  • What(何が下がっている?):離脱率?平均エンゲージメント時間?
  • Why(なぜ?):リンクが見つけづらい?ページが重い?
  • How(どんな対策がある?):画像圧縮?ナビゲーション再設計?

このように、問いを立てながら分析を進めることで、「ただの数字」を「意味のある改善指標」に変えていくことができます。

TREVOでは、GA4で得た数値を基に、お客様にレポートを提出する際にも、6W3Hを意識して情報を整理しています。
たとえば、Who=訪問者属性、When=滞在時間帯、Where=流入元、Whom=意図したターゲットか、をそれぞれ項目立てすることで、読み手にとって理解しやすく、行動につながるデータ活用ができるのです。

プロンプト設計やAI戦略への応用例

現代のホームページ制作では、プロンプト設計の巧拙が成果物のクオリティに直結します。
とくに、AIを使ってキャッチコピーや記事タイトル、サービス紹介文を生成する場面では、「Who(誰が)」「Whom(誰に)」「Why(なぜ)」の3点をしっかり指定することが不可欠です。

たとえば、以下のようなプロンプトを考えてみてください。

  • 「Who:大阪のWeb制作会社、Whom:観光業を営む50代経営者、What:サイトリニューアル提案のプレゼン資料、Why:競合との差別化を明確にしたい」

このように6W3Hをベースにしたプロンプトは、AIに文脈・目的・対象を的確に伝えるための“指示書”となります。

実際にTREVOでは、サービス紹介文のたたき台をAIで作る場合、スタッフが6W3Hベースでプロンプトを組み立ててから生成しています。
その上で、生成された内容を人間が補正・編集することで、スピードと品質のバランスが取れたライティングを実現しています。

フレームワークの限界とその乗り越え方

5W1Hや6W3Hといったフレームワークは、情報を整理し、プロジェクトの構造を見える化するための強力な道具です。
しかし、万能ではありません。あくまで「問いを立てるための出発点」であり、すべての課題をそれだけで解決できるわけではないのです。

調査でも指摘されていたように、6W3Hは構造化には向いていますが、創造性の発揮や根本原因の特定といった場面では、別の補完的な思考法との併用が不可欠です。

単体ではカバーしきれない「構造」と「行動」

たとえば、ホームページのアクセス数が落ちたという問題に直面したとします。
6W3Hで状況を整理することはできますが、「それをどう改善するか」「何を変えるべきか」という実際の行動指針を見つけるには限界があります。

6W3Hは、問題を“棚に並べる”には非常に適していますが、“解決策そのもの”を出すフレームではありません。

TREVOでも、6W3Hで得た情報を元にした後工程で、「それぞれの要素が連動しているか?」「仮説を検証する仕組みはあるか?」といった問いを投げかける必要がありました。
その際に使えるのが、他の思考法との組み合わせです。

「Why」を5回繰り返すことで見える本質

特に有効なのが、「Whyを5回繰り返す」ことで本質に迫るという、日本の製造業で有名な“トヨタ式”の問題解決手法です。
たとえば以下のような形です:

  • アクセスが減った → なぜ?
  • トップページの滞在時間が減った → なぜ?
  • ファーストビューが魅力に欠けている → なぜ?
  • ターゲットに合わせたメッセージになっていない → なぜ?
  • ペルソナが曖昧なままだった → 原因は初期設計の不備

このように、「Why」を繰り返していくと、表面的な課題ではなく、根底にある構造的な問題を特定することができます。

TREVOでも、この手法を社内会議やお客様への課題提案書の中で活用することがあります。
表層の「デザインを変えたい」という依頼も、掘り下げると「ターゲットとの認識のズレ」だった、というケースが何度もありました。

SWOTやSCAMPERなどとの組み合わせ方

もう一つの乗り越え方は、6W3Hと他の思考フレームを組み合わせることです。

SWOT分析

自社の「強み(Strength)」「弱み(Weakness)」「機会(Opportunity)」「脅威(Threat)」を整理することで、戦略の方向性を可視化します。6W3Hと連携させると、WhyやHowの裏づけが強化されます。

SCAMPER法

アイデア創出のための7つの切り口(代替・結合・適用・変更・拡大縮小・転用・再配置)で、新しい企画を生み出す発想法。6W3Hで得た「現状」に対してSCAMPERで「発展形」を考えるという流れが効果的です。

ロジックツリー

課題や目的を細分化していく図解手法。6W3Hで洗い出した「Why」や「How」をさらに因数分解して、課題の構造的な解決策へつなげます。

TREVOでは、特に事業戦略の再設計を伴うWebリニューアルの場合に、SWOTと6W3Hを併用することが多いです。
クライアントの内部環境と外部環境を踏まえた上で、WhomやWhyを再定義し、そこから導線やUIの改善提案へとつなげていきます。

思考の“スタート地点”としての6W3H

6W3Hは、「問いを立てる」「情報を分類する」「論点を整理する」にはとても強い道具です。
ただし、その答えを出すには、深堀りと他の補助輪が必要です。

TREVOでは、これらをうまく使い分けながら、Web制作を単なる“デザインの仕事”ではなく、“事業の課題解決”へと昇華させる提案を心がけています。

まとめ:ホームページ戦略に“問い”の力を

ホームページ制作において、「どうやってデザインするか」や「どんな機能を入れるか」は確かに重要です。
しかし、それ以上に大切なのは、“なぜ作るのか”“誰に届けたいのか”という根本的な問いに立ち返ることです。

私たち株式会社TREVOでは、500件を超えるWeb制作の経験を通じて、「問いの質が、成果の質を決める」という実感を何度も得てきました。

ホームページ制作を成功に導く“設計思考”

6W3Hは、Webサイトという目に見える成果物をつくるための「見えない設計図」として機能します。
目的・対象・手段・数量・予算──これらの要素を事前に整理することで、曖昧さのない、ブレない設計が可能になります。

これは単に「整理されたホームページ」になるだけでなく、情報設計・コンテンツ戦略・デザイン・開発・マーケティングといったあらゆる工程の指針を統一してくれる“思考のアンカー”にもなります。

TREVOでは、クライアントとの初回打合せにおいて、この設計思考を自然に導き出すような会話を意識しています。
「まずお聞きしたいのは、“なぜ今ホームページを見直したいのか”です」という一言から、プロジェクトのすべてが動き出すからです。

6W3Hは設計図、答えはお客様とともに

フレームワークは万能ではありません。
しかし、的確な問いを通じて、クライアント自身も気づいていない本音や課題を引き出す“対話の起点”になります。

6W3Hを通じて見えてくるのは、単なるスペックや仕様書ではなく、「事業に対する考え方」や「届けたい想い」です。
その本質に触れられたとき、私たちは単なる“受託制作会社”ではなく、“パートナー”としての価値を発揮できると考えています。

だからこそ、TREVOでは6W3Hを“会話の道具”として活用し、お客様と一緒に問いを立て、答えを探し、カタチにしていくというプロセスを大切にしています。

最初の一歩は「Why」から始まる

フレームワークの中でも、最も重要なのは「Why(なぜ)」です。
目的があいまいなまま走り出したプロジェクトは、途中で迷子になります。

逆に、「なぜこのホームページを作るのか」「なぜ今この内容を発信するのか」といった根本が明確になっていれば、デザインも、コンテンツも、導線設計もすべてが一本の軸に沿って整理されていきます。

目的から始める。問いから考える。
それが、これからのホームページ戦略を成功に導くための第一歩です。

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