インターネットを利用していると「Cookie(クッキー)を有効にしてください」や「キャッシュクリア」してださいなどの言葉を聞いた方も多いと思います。
簡単に説明するとキャッシュもCookieも両方ともWebページを閲覧したときの「履歴を保存する仕組み」のことになります。
キャッシュ(cache)とクッキー(Cookie)は、ウェブブラウザで使用される異なる技術であり、それぞれ異なる目的と機能を持っています。
どのような違いのあるのか解説してきます。
この記事は【2020年2月28日】の記事をリライトしています。
目次
キャッシュとは
キャッシュ(Cache)は、データや情報を一時的に保存し、後で再利用するためのメカニズムです。主にコンピュータシステムやウェブブラウザで使用されます。キャッシュは、データへのアクセスを高速化し、システムのパフォーマンスを向上させることができます。
ウェブブラウザの場合、ユーザーがウェブページを訪れると、そのページに含まれる画像、スタイルシート、スクリプト、その他のリソースがネットワークからダウンロードされます。このダウンロードされたデータは、ブラウザのキャッシュに一時的に保存されます。
次に同じページを再度訪れた場合、ブラウザは新たにネットワークからすべてのデータを再ダウンロードするのではなく、以前にキャッシュに保存されたデータを使用してページを表示します。これにより、ページの読み込みが高速化され、ユーザーエクスペリエンスが向上します。
例えば、初めて訪れたWEBサイトの表示に10秒以上の時間をかけて表示し、その時にWEBサイトに訪れた時にこのWEBサイトの情報をキャッシュとしてパソコン内に保存したとします。
次に同じWEBサイトの訪れた時にこのキャッシュを利用して5秒以内に表示してくれるようになります。このようにWEBサイトの表示スピードを上げることに役立っています。
キャッシュはウェブブラウザだけでなく、コンピュータの様々な部分で利用されており、データベース、プロセッサ、ストレージなど、様々な用途でデータの高速アクセスや処理の最適化に役立っています。
古いデータの表示
キャッシュは以前に取得したデータを保存しています。したがって、ウェブページの更新や変更があった場合でも、キャッシュに保存された古いデータが表示される可能性があります。これはユーザーエクスペリエンスを損なう原因になります。
プライバシーの問題
キャッシュは一時的にデータを保存するため、個人情報や機密データがキャッシュに残ってしまう可能性があります。特に、共有コンピュータや公共の場所でブラウザを使用した場合には、センシティブな情報がキャッシュに残るリスクがあります。
セキュリティリスク
キャッシュされたデータは、誰でもアクセスできる場合があります。悪意のあるユーザーがキャッシュされたデータを利用してセキュリティ攻撃を行うリスクがあります。例えば、キャッシュされた機密情報を不正に取得するためにブラウザのキャッシュを盗み見る可能性があります。
容量とメモリの使用
キャッシュはデータを保存するための一定のメモリやディスク容量を必要とします。大量のキャッシュデータが蓄積されると、デバイスのストレージ容量やメモリを消費し、パフォーマンスに影響を与える可能性があります。
キャッシュの問題点
WEBサイトの表示スピードを上げることに役立っているキャッシュですが問題点もあります。
キャッシュの利用には注意が必要です。更新されたコンテンツがある場合、キャッシュされた古いデータを表示してしまう可能性があるため、開発者は適切なキャッシュ制御メカニズムを実装し、コンテンツが最新かつ正確であることを確保する必要があります。
よくあるのが、ホームページを更新しても最新の情報が反映されず、表示されるのが古い情報が表示されてしまうことです。原因はキャッシュに残っている更新前の古いデータが読み込まれてしまうからです。特に頻繁に訪れるサイトに見られる現象です。
また、キャッシュのデータが多くなるとブラウザのメモリを圧迫することになり、アプリケーションの動作が遅くなる原因にもなります。
その場合は、キャッシュから古いデータを削除する必要があります。
キャッシュのクリア方法
・Windows: 「ctrl」+「更新ボタン」 or 「ctrl」+「F5」
・Mac:「command」+「shift」+「R」
■ブラウザのリーロード(更新)方法まとめ
クッキーとは
WEBサイトで操作した情報(ID、パスワード、メールアドレス)などの入力情報をユーザー情報として記憶する仕組みのことです。
ユーザー情報を記憶しておくと、フォームの入力する手間を省くことができます。
分かりやすい例として、ショッピングサイトなどのID、パスワードを入力してログインして利用したとします。
別の日に同じショッピングサイトに訪れると、すでにID、パスワードが自動入力、もしくはログイン状態になっていたり、また、買い物途中でページを閉じて、改めて訪れた時に、以前カートに入れた商品が残っているなどの経験はないでしょうか。
また、アクセス履歴にマッチした広告やおすすめの商品が表示される仕組みにクッキーは利用されています。
クッキーはブラウザに保存されるため、サーバーがユーザーを識別し、以前のアクティビティを記録するのに役立ちます。セッションクッキーはセッションの間だけ有効であり、一時的な情報を保存します。一方、永続クッキーは設定した期間(例えば、数日間や数週間)有効であり、情報をより長く保存します。
セッション管理
クッキーはセッションに関する情報を保存するために使用されます。ウェブサイトに訪れたユーザーのセッションを識別するために、一意の識別子をクッキーに保存します。これにより、ユーザーがウェブサイト内で移動する間、サーバーはそのユーザーのセッションを管理することができます。
ユーザーの設定やログイン情報の保存
クッキーは、ユーザーのログイン情報、言語設定、カスタマイズされた設定などの情報を保存するために使用されます。これにより、ユーザーが再訪した際に以前の設定を維持したり、ログイン情報を保持したりできます。
ターゲティング広告や分析
ウェブサイトはクッキーを使用して、ユーザーの行動や嗜好に関する情報を追跡し、広告のターゲティングやウェブサイトの改善に役立てることがあります。
クッキー(Cookie)は、ウェブブラウザを介してウェブサイトとユーザーの間で情報をやり取りするための小さなデータの塊です。主にウェブサイトがユーザーに関する情報を記憶し、後で再利用するために使用されます。
クッキーの問題点
プライバシーの懸念
クッキーは個人のオンライン行動を追跡し、ユーザーに関する情報を収集するため、プライバシーの侵害につながることがあります。第三者クッキーは、異なるウェブサイト間でのユーザーの行動を追跡し、個人情報を収集して広告ターゲティングに使用されることがあります。
セキュリティリスク
クッキーはユーザーのブラウザに保存されるため、悪意のあるウェブサイトや攻撃者がそれらを悪用して個人情報を盗み取ったり、セッションハイジャックなどの攻撃を行ったりするリスクがあります。
トラッキングの問題
クッキーはユーザーのオンライン行動を追跡し、それに基づいて広告をパーソナライズしたり、ユーザーの行動を分析したりするために使用されます。これにより、ユーザーがプライバシーの侵害を感じることや、広告に対する過度なトラッキングによる違和感が生じる可能性があります。
クッキーはプライバシーとセキュリティの懸念を引き起こすことがあります。第三者クッキーなどは、ユーザーの行動を追跡し、個人情報の収集に使用されることがあります。そのため、クッキーの使用にはユーザーの同意や適切なプライバシーポリシーの遵守が重要です。
不特定多数の人が扱うPCでID、パスワードを入力してしまうと、先ほど説明したようにクッキーにユーザー情報が残ってしまい会員サイトやECサイトのがログイン状態のままになっていたり、IDやパスワード入力欄に入力した情報が残ったままになってしまうのでセキュリティ上の問題になります。
ネットカフェや公共の場所で入力したユーザ情報はしっかりとデータを削除する必要があります。
まとめ
キャッシュは一度おとずれたWEBサイトの画像やHTMLデータを保存する。
クッキーはIDやパスワードなどの個人情報のデータを保存する。
どちらも一時的にデータを保存することになりますが、保存されるデータの内容が異なります。
キャッシュを削除してもクッキーは削除れません、逆にクッキーを削除してもキャッシュはクリアされません。
大阪のホームページ制作会社TREVOでは、ホームページ制作に関する情報を掲載しています。最短2日で仮サイトを公開するサービスやSEO対策に特化したホームページ制作、オリジナルホームページデザイン、ライティング、リスティング広告、WEBマーケティングなどのサービスをご紹介しています。
関連の記事
- TREVOWP
- TREVOWP