HTML5の構造化タグを使った分かりやすいサイト作り

投稿日:2025.03.25.
更新日:2025.04.12.

コーディング

株式会社TREVOの月額制ホームページ制作サービス
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板浪 雅樹
執筆・編集 板浪 雅樹

2005年から WEB 業界一筋。500サイト超を手がける SEO・WordPress のエキスパート。「公開後こそ本番」を掲げ、データ分析とユーザー視点で成果を引き出す運用を提案。

2005年に制作会社へ入社後、プログラマーからキャリアをスタート。サーバー構築・データベース設計で培った技術を強みに、WordPress テーマ/プラグイン開発やサイト移行の難案件を多数担当してきました。
2010年以降は SEO エンジニアとしても活動領域を拡大。コンテンツ設計・内部リンク最適化・高速化チューニングにより、競合の激しいビッグキーワードで上位獲得を実現してきました。
現在は TREVO のウェブディレクターとして、要件定義から運用改善まで一気通貫でリード。AI ライティングや GA4/Looker Studio を活用したレポーティング手法を開発し、「数字で説明できるサイト運用」をポリシーにクライアントの ROI 最大化を支援しています。
趣味/強み:筋トレとランニングで日々の集中力をキープ。複雑な課題を“仕組み”で解決するのが得意。
モットー:「サイトは資産。改善を止めた瞬間から価値は目減りする」

多くのWebサイトでは、検索エンジン(Googleなど)のクローラーがページを巡回し、コンテンツをインデックス(登録)して、検索結果に反映しています。しかし、クローラーがページの内容を完璧に理解するのは難しく、より効率的にホームページの情報を伝えるための技術として「構造化データ」があります。

厳密には、構造化データとは「schema.org」を使ったマークアップや「JSON-LD」形式でのデータ埋め込みなどが代表的ですが、HTMLのセマンティックタグ(構造化タグ)を正しく使うことも、検索エンジンやユーザーにとってページ内容を分かりやすくする重要な一歩です。

この記事では、HTML5で新しく導入された代表的な構造化タグ(header、footer、aside、main、article、section、nav)を、2020年当時の情報をもとに解説しつつ、2024年現在でも使えるポイントを補足していきます。

構造化データとHTMLセマンティックタグの関係

なぜ構造化が必要?

検索エンジンは、ホームページに存在するテキストや画像を「クローラー(ロボット)」で巡回し、情報をインデックス(登録)します。しかし、膨大な情報がある中で、サイト制作者の意図が必ずしも伝わるとは限りません。

  • HTML5の構造化タグ
    ページ内の各要素が何を表しているかを示す役割(例:ヘッダー部分、コンテンツ部分、フッター部分など)。

  • JSON-LDやschema.org
    記事や商品情報、レビューなどをより詳細に伝える仕組み。
    これらを併用することで、検索エンジンにとってもユーザーにとっても理解しやすいページ構造になります。

2020年と2024年の比較

  • 2020年4月10日当時
    HTML5のセマンティックタグが普及しはじめ、構造化データ(JSON-LDなど)も広く使われるようになっていました。特にSEO対策として、HTML5タグを適切に使うことが注目されていました。

  • 2024年現在
    Googleの検索アルゴリズムはますます進化し、ページの専門性や信頼性、ユーザーの利便性など多くの要素を総合的に評価するようになっています。とはいえ、ページを正確な構造で示すことは今でも非常に大事で、セマンティックタグを使わないよりも使った方が、検索エンジンにもユーザーにも「何をどこに書いているサイトか」が伝わりやすいのは変わりません。

ヘッダー・フッター・サイドバーで使うタグ

header

ページや記事の先頭部分(ヘッダー領域)を定義します。ロゴやメニュー、サイト名など、サイト全体で共通する要素を置くことが多いです。

<header>
  <!-- ロゴ、メインメニューなど -->
</header>

footer

ページや記事の末尾部分(フッター領域)を定義します。コピーライト表示や会社情報、SNSリンクなど、こちらもサイト全体で共通の要素を配置することが多いです。

<footer>
  <!-- コピーライト、会社情報など -->
</footer>

aside

サイドバーなど、メインコンテンツとは直接関連性が薄い補足情報を配置する領域を定義します。広告やプロフィール、関連記事リストなどを置くのに適しています。

<aside>
  <!-- サイドバーやウィジェットエリア、バナーなど -->
</aside>

注意点

header、footer、asideはページ全体で重複して使われるケースも多いですが、あくまで構造上「ここはメイン以外の部分」「ヘッダー部分」などを示す目的で使用します。

メインコンテンツ部分で使う構造化タグ

main

そのページのメインとなるコンテンツを囲むためのタグです。

  • 同じページ内で複数回使用するのはNG。

  • articleasidefooterheadernavの中では使わないのが基本ルールです。

<main>
  <!-- 記事のメインとなる文章や画像 -->
</main>

article

ページ内で独立したコンテンツを囲むときに使います。ブログの記事やニュース記事など、1つの塊として成立する情報を指します。

<article>
  <!-- ブログ記事や、ひとつのコンテンツ -->
</article>

例:トップページの新着情報
Topページにはメインコンテンツとして「サイト全体の概要」があり、新着情報の部分は「独立した記事の一覧」として扱うこともできます。その場合、articleタグでひとつひとつのニュースアイテムを囲むのも有効です。

section

ページ内の章(セクション)を分けるときに使用します。セマンティックタグとしては、「見出し(hタグ)+段落」とセットで使うと、内容のまとまりが分かりやすくなります。

<section>
  <h2>セクションの見出し</h2>
  <p>このセクションの概要や内容</p>
</section>

ナビゲーションに使うタグ

nav

ナビゲーションバーやパンくずリストなど、サイトやページ内の移動をサポートするリンク一覧を定義します。

<nav>
  <ul>
    <li><a href="#">ホーム</a></li>
    <li><a href="#">サービス</a></li>
    <li><a href="#">お問い合わせ</a></li>
  </ul>
</nav>

活用例

  • ヘッダー内にあるメインメニューのリスト

  • ページ上部、または下部に配置する主要リンク集

  • パンくずリスト

まとめ:2020年と2024年の視点

  • 2020年4月10日当時
    HTML5のセマンティックタグが普及し、検索エンジン向けにサイト構造を正しく伝えるため、header・footer・aside・main・article・section・navなどの使い方が注目されていました。構造化データ(JSON-LDやMicrodataなど)も、SEO対策として取り入れるサイトが増えてきた頃です。

  • 2024年現在
    サイト運営では、UX(ユーザー体験)とSEOを同時に考慮する必要があります。セマンティックタグを用いてページを論理的に構成することは、ユーザーが情報を見つけやすくなるだけでなく、検索エンジンにも正しい情報を伝える大きな手がかりになります。また、JSON-LDやschema.orgを活用して、さらに詳細な情報(たとえばレシピ、レビュー、FAQなど)を検索結果に反映させる「リッチリザルト」対策も一般的になっています。

HTML5の構造化タグは「検索エンジンに分かりやすいHTMLを書く」ための基盤です。これらのタグを正しく使い、さらにJSON-LDなども組み合わせれば、クローラーがサイト内容をより正確に理解し、検索結果に反映しやすくなります。**

ぜひこの機会に、テーマやテンプレートを見直して、header、footer、aside、main、article、section、navなどを上手に活用してみてください。検索エンジンからの評価だけでなく、ユーザーにとっても見やすく、分かりやすいWebサイトを作る手助けになるはずです。

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