WordPressテンプレートに管理バーを追加する方法
独自のテーマを作成したり、テンプレートファイルをカスタマイズしたりしている場合、デフォルトの管理バー(ツールバー)が表示されないことがあります。
この管理バーは、WordPressにログインしているユーザーがサイトを閲覧しながら、すぐに管理画面に移動したり、投稿やページを追加したりといった操作を素早く行うために便利な機能です。
ここでは、ヘッダーやフッターに必要な関数を追記する手順と、管理バーを表示するためのユーザー設定についてご紹介します。
テンプレートファイルでの設定
ヘッダーテンプレート(header.php など)に追記
<head>
内の最後、もしくは </head>
タグの直前に以下のコードが入っているか確認してください。
<?php wp_head(); ?>
</head>
wp_head()
は WordPress が<head>
内に必要なスタイルやスクリプトを出力するためのフックです。- もし、この行がないと管理バーに関するCSSやJSが読み込まれず、管理バーが表示されません。
フッターテンプレート(footer.php など)に追記
同様に、</body>
タグの直前に以下のコードが含まれているか確認します。
<?php wp_footer(); ?>
</body>
wp_footer()
は<body>
終了前に必要なスクリプトや機能を呼び出すためのフックです。- こちらがない場合も管理バーが正常に機能しない原因となることが多いです。
ユーザープロフィールの設定
ヘッダー・フッターで wp_head()
/ wp_footer()
を呼び出しているのに管理バーが表示されない場合、ユーザーアカウントのプロフィール設定を見直します。
- 管理画面の左メニューから
「ユーザー」 → 「あなたのプロフィール」 をクリックします。 - ページ内にある
「サイトを見るときにツールバーを表示する」 にチェックを入れます。 - 設定を保存すると、ログイン中のユーザーがフロントエンドを閲覧した際に管理バーが表示されます。
- チェックを外すと管理バーは非表示になるので、必要に応じて切り替えてください。
管理バーが表示される条件
- ヘッダーに
wp_head()
とフッターにwp_footer()
が正しく呼び出されていること - ユーザーがログイン中で、「サイトを見るときにツールバーを表示する」が有効になっていること
この2点が揃っていれば、基本的には管理バーが表示されます。
追加Tips:管理バーのカスタマイズ
管理バー(ツールバー)自体をさらにカスタマイズしたい場合は、functions.php
などでフックを使う方法があります。
add_filter('show_admin_bar', '__return_false');
管理バーを常に非表示にすることができます。add_action('admin_bar_menu', 'my_custom_toolbar_links', 999);
カスタム関数を作成し、自分専用のメニュー項目を追加することもできます。
これらはユーザーごとや環境ごとに表示を切り替えることが可能で、開発や運用の効率化に役立ちます。
まとめ
- ヘッダー(
wp_head()
)とフッター(wp_footer()
)の呼び出しは、WordPressテーマで管理バーを表示するために必須 - ユーザー個別の設定として、「サイトを見るときにツールバーを表示する」 を有効にする必要がある
- カスタマイズした管理バーを使いたい場合は、フックを活用してアイテムを追加・削除することも可能
これらの設定を適切に行えば、ログイン中のみ管理バーを表示させたり、非ログインユーザーには管理バーを隠すというWordPress標準の挙動がしっかり反映されます。
テーマカスタマイズの際にはぜひチェックしてみてください。