近年、ネット通販の需要は年々増加傾向にあります。膨大なインターネットの世界の中で多くの商品から選択できる自由はこれまでの私たちの消費の在り方を変容させ、ライフスタイルにまで大きく影響を与えるものとなっています。
そこで今回はWEBデザインの観点からネット通販サイトを考える際に、売り上げを向上するために必要であり・出来得る事とはどのような事でしょうか。売れるネットショップには様々なデザイン面における工夫が施されています。ここでは消費行動を促すサイトがどのようなデザイン上の工夫がなされているかを確認することにします。
まず初めに、ネット通販サイトにおいて、売り上げを生み出す様々な要素のうちデザインや、コピーライティング等の商品自体の品質やターゲットの選定以外の要素の重要性は全体の20パーセントほどと言われています。これは決して高い数字とは言えないかもしれません。しかし扱う商材によってはデザインの重要度はさらに高くなることが想像できます。例えば、独自のブランド性を強みとして持つ商材の販売や希少性の高い商品・高級品などはその価値示す方法として、デザインは重要な要素を示すことは間違いありません。
目次
ネット通販サイトの目的
ネット通販サイトは最終目的として商品を購入してもらうことにあります。そのため商品が主役であるサイトデザインを心掛ける必要があります。
ユーザビリティの高いデザイン
やはりWEBデザインを行う上で最重要ともいえるのがユーザビリティではないでしょうか。消費者が使いにくい操作性の低いサイトでは、コンバージョン率が低下してしまう恐れが高くなります。
視認性・判読性の高いデザイン
分かりやすく、見やすいレイアウト、テキストフォント、デザインが優先されます。
回遊率の高いサイト制作
回遊しやすいサイトを制作することによる効果を向上させることも重要です。回遊率とは初めに見た記事以外のページ以外の記事を見た確率のことです。回遊率が高いと目当ての商品以外の商品が目に留まる可能性が高くなり、売り上げが伸びる可能性が考えられます。
ファーストビューを重視したサイト
サイト閲覧者がそのサイトを訪れた際に離脱して別のページへ移行してしまわないためには、最初に表示されるデザインが魅力的なものでなければなりません。せっかく数多のサイトの中からたどり着いてくれたユーザーを逃してしまわないためにもファーストビューは大切な要素になります。
商品の魅力が伝わるような写真を掲載
WEBデザインの要素のうち、写真は視覚に訴えかけるために非常に大きな役割を果たします。ユーザーが購入したものが、限りなくイメージしたものと同じ、あるいは近しいものであることは、ECショップサイトの役割として必須です。ショップの信用が損なわれないためにも、写真の掲載には注意が必要といえるでしょう。
ターゲットを意識したカラー設定
カラー選定もどのような購買層をターゲットとしているかなど、マーケティングに基づく色彩の選定方法を採用します。色には様々な効果があることが証明されており、色が人間に与える影響を考慮して戦略的に使用することは、消費者の無意識に働きかけ、行動に影響を与えるされています。
ユーザーが見つけやすく、見やすいような会社概要情報等の表示
ECショップはどのような企業が運営しているかなどが分かりにくくなっているため、安心して買い物をしていただくための工夫が必要です。そのためには会社概要や販売者の情報も閲覧者に分かりやすく、見つけやすい表示を心掛けることでお客様に信頼していただけるECショップサイトである認識を持ってもらえる可能性が高くなるでしょう。
スマートフォンへの対応はさらに重要となってくる
スマホの利用者が増加するなか、ECショップはスマホを利用するという消費者が多くの割合を占めています。そこで上記以外にスマホ独自のデザインでコンバージョン率を増加させる工夫が必要となってきます。
スマホサイトのヘッダーデザイン
省スペースで表示できるアイコンをうまく使用することでより分かりやすいサイトになります。さらに、表示速度を軽くするデザインが重要となります。PCサイトでは動きのあるスライドショーなども、スマホでは静止画にすると良いとされます。表示速度が遅くなると、離脱する確率が高くなってしまいます。
スマホサイトのフッターデザイン
フッターに関連商品へのリンクを実装するなどすることで、回遊率を上げるデザインとなります。閲覧者が最後に到達する場所に関連する商品の写真などが並べられているのを見たことがある人もいるのではと思います。最後に関連するリンクがあることで、読み終わった後に別のサイトへ離脱されることを少しでも軽減させる事を意図したデザインと言えます。
スマホのボタンデザインが重要
実装されているボタンの大きさや表示方法、配置場所、アニメーションなどもコンバージョン率に影響を与える要因です。特にスマホ・タブレットではタップしやすさが非常に重要になってきます。ボタンが押しにくいデザインにならないように配慮し、ユーザーの心理に働きかけ、購買行動を起こしやすいような計算されたものであることが求められます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。簡単なご紹介になりましたが、様々なデザイン上の工夫の積み重ねでネット通販サイトは構築されています。しかしここに紹介していない、デザインがECショップサイトへアプローチする要素はまだまだありそうです。それはまた別の機会で・・・
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