【2025年版】ホームページ制作の現場で役立つタスク管理|大阪の制作会社TREVOが解説

執筆・編集 板浪 雅樹2005年から WEB 業界一筋。500サイト超を手がける SEO・WordPress のエキスパート。「公開後こそ本番」を掲げ、データ分析とユーザー視点で成果を引き出す運用を提案。

2005年に制作会社へ入社後、プログラマーからキャリアをスタート。サーバー構築・データベース設計で培った技術を強みに、WordPress テーマ/プラグイン開発やサイト移行の難案件を多数担当してきました。
2010年以降は SEO エンジニアとしても活動領域を拡大。コンテンツ設計・内部リンク最適化・高速化チューニングにより、競合の激しいビッグキーワードで上位獲得を実現してきました。
現在は TREVO のウェブディレクターとして、要件定義から運用改善まで一気通貫でリード。AI ライティングや GA4/Looker Studio を活用したレポーティング手法を開発し、「数字で説明できるサイト運用」をポリシーにクライアントの ROI 最大化を支援しています。
趣味/強み:筋トレとランニングで日々の集中力をキープ。複雑な課題を“仕組み”で解決するのが得意。
モットー:「サイトは資産。改善を止めた瞬間から価値は目減りする」
SNS:x(旧 Twitter)@TREVO_WEB
この記事は、以前2016年4月13日に公開していた「ホームページ制作・運営はタスク管理に優先順位を付けると分かり易い」という記事をベースに、より広い視点で大幅にリライトしたものです。
ホームページ制作というと、まず「デザインがかっこいいか」「集客できるか」といった点に注目されがちですが、実際の現場では、それ以前に「タスク管理がどれだけできているか」が成果を大きく左右します。制作を依頼するお客様も、実はこのタスク管理の善し悪しで、納品の満足度が大きく変わってくるんです。
私は大阪を拠点に、これまで500件以上のホームページ制作をディレクションしてきましたが、プロジェクトがスムーズに進んだケースには、必ずと言っていいほど「タスク管理の型」がありました。逆に、途中で方向性が迷子になったり、納期がずれ込んだりするケースでは、やはり何かしらタスクの見落としや伝達ミスが原因になっていることがほとんどです。
タスク管理と聞くと「堅苦しい」「管理されてる感じがイヤ」と思われる方もいるかもしれません。でも本来、タスク管理は“管理”というよりも“見える化”です。
「誰が・いつまでに・何を・どのように行うか」を明確にしておくことで、関係者全員が同じゴールに向かって進むことができる。これこそが、質の高いホームページを、スムーズかつ効率的に完成させるための土台になります。
特に中小企業様のWebサイトでは、限られた予算・納期・リソースの中で最大の成果を出す必要があります。その中で「なんとなく」で進めてしまうと、あとから修正が発生したり、情報が二転三転して無駄な工数が増えたりと、結果的にお客様自身の負担も増えてしまいます。
タスク管理を強化することは、単なる制作工程の効率化にとどまりません。
- 制作チームとの連携がスムーズになる
- 不要な修正が減り、コストと時間を削減できる
- 保守や更新フェーズでも再活用できるドキュメントが整う
など、サイト公開後の運用フェーズにおいても非常に大きなアドバンテージになります。
この記事では、ホームページ制作の全工程を通じて、どのようにタスクを整理し、進行管理を行えばよいのか。そのために有効な管理手法やツールの選び方、実務で活かせる具体的なベストプラクティスを、株式会社TREVOでの実務経験をもとにお伝えしていきます。
また、実際に使えるタスク管理テンプレートとして、Googleスプレッドシートで作成した「ホームページ制作-タスク管理表」を無料で公開しています。このテンプレートは、計画、設計、開発、テストといった各フェーズのタスクを網羅しており、ステータス管理や担当者の割り当て、進捗の可視化が可能です。プロジェクトの規模によっては、進捗率やガントチャートなどの項目を追加することで、より詳細な管理が可能となります。ぜひ、プロジェクト管理の一助としてご活用ください。
ホームページは作って終わりではありません。継続的に価値を生む「ビジネス資産」として育てていくために、今こそ見直したい“タスク管理”の考え方と実践方法を、一緒に見ていきましょう。
プロジェクト管理手法の選定
ホームページ制作の現場でよく聞かれる言葉に、「ウォーターフォール型」と「アジャイル型」があります。これはプロジェクトの進め方、つまり「どんな手順でホームページを作っていくか」の方針を指しています。
制作のスタート地点でこの手法を間違えると、途中で方向性が合わなくなったり、後戻りできなくなったりして、結果的にお客様にもご迷惑をかけてしまいます。
私たち株式会社TREVOでは、案件の性質やお客様の体制によって、この2つを柔軟に使い分けています。それぞれの特徴と、どんなケースに向いているのかを分かりやすく整理してみましょう。
ウォーターフォール型
しっかり設計、段階的に進める「計画重視」型
ウォーターフォール(滝)という名前の通り、「上から下へ流れるように工程を順番に進めていく」のがこの手法です。
- 要件定義
- 設計
- デザイン
- コーディング
- テスト
- 納品・公開
このように、一つひとつのフェーズを丁寧に終わらせてから、次の段階に進んでいきます。
【メリット】
- 計画が立てやすく、予算や納期が明確になる
- 書類や仕様書がしっかり残るため、引き継ぎや保守にも強い
- 手戻りが少ない(仕様変更がない前提で進めるため)
【デメリット】
- 後戻りが難しいため、途中で仕様変更が発生するとコスト増・納期遅延の原因に
- 実際の完成物を見るまでに時間がかかるため、イメージとズレが出ることも
【向いているケース】
- 要件がしっかり決まっていて変更が少ないプロジェクト
- 官公庁・大企業のように承認フローが多く、設計重視のプロジェクト
- 小〜中規模の企業サイトリニューアル(内容が確定している場合)
大阪での制作案件でも、特に老舗企業様や業界団体様など、仕様を明文化したうえで進めたいというケースではウォーターフォール型が相性抜群です。
アジャイル型
柔軟に対応、短いサイクルで進化する「改善重視」型
一方、アジャイル開発は「まず作ってみて、使ってみて、改善していく」手法です。
特にスクラムやカンバンといったフレームワークが有名ですが、共通しているのは「変化を前提にした柔軟な進行」です。
開発をスプリント(1〜2週間などの短い単位)に区切り、少しずつ動くものを作っていくことで、お客様のフィードバックを即座に反映していけます。
【メリット】
- 途中での仕様変更にも柔軟に対応できる
- クライアントと密にコミュニケーションをとりながら進められる
- 完成を待たず、早期に動くデモや試作品を見せられる
【デメリット】
- 管理が複雑で、ある程度のITリテラシーが必要
- タスクやスケジュールが流動的になりやすい
- チームの慣れや文化によって成果に差が出る
【向いているケース】
- 要件がまだ曖昧で、つくりながら考える必要がある
- ECサイトやWebアプリなど、改善を重ねていくサービス系サイト
- 定期的な機能追加が前提の中長期的プロジェクト
たとえば、最近大阪のベンチャー企業様からご依頼いただいたWebアプリの開発では、「今ある仮説をユーザーの反応で検証しながら改善したい」とのご希望があり、アジャイル型で進めたところ、社内チームとの連携もスムーズにいき、結果的にユーザー満足度も高いサイトになりました。
TREVOの考える「最適な選択」は“プロジェクトの特性次第”
大切なのは、「どちらが良いか」ではなく、「このプロジェクトにはどちらが合っているか」を見極めることです。
株式会社TREVOでは、以下のような視点で手法を選択しています。
チェック項目 | 選びやすい手法 |
---|---|
要件がしっかり固まっているか? | ウォーターフォール |
途中での仕様変更が多そうか? | アジャイル |
スピードよりも安定性が優先か? | ウォーターフォール |
クライアントと頻繁にやりとりできるか? | アジャイル |
成果物の納期が厳密に決まっているか? | ウォーターフォール |
プロトタイプを早く見たいか? | アジャイル |
最終的には、「プロジェクトの不確実性」と「変化への柔軟さ」がカギになります。
大阪の中小企業様では、「最初は仕様がはっきりしないけど、一緒に詰めていきたい」というケースも多く、そうした場合はウォーターフォールとアジャイルの“ハイブリッド型”で進めることもあります。
各制作工程ごとのタスク管理ベストプラクティス
計画フェーズ:ホームページ制作の成否を左右する“最初の一手”
ホームページ制作において、最も重要で、かつ最も軽視されがちなフェーズ。それが「計画」です。
この段階で「何を、どこまで、どうやって作るのか」を明確にしておかないと、後々になって「言った・言わない」や「イメージと違った」といったトラブルに繋がり、修正対応や納期遅延の原因になります。
大阪でホームページ制作を行っていると、「とりあえず作ってみて考えましょう」というご相談をいただくことも少なくありません。しかし、実際にはこの“とりあえず”がプロジェクト全体の非効率を生み出す温床になります。
ここでは、株式会社TREVOが実際に行っている、計画フェーズのタスク管理のポイントを紹介していきます。
要件定義:お客様の“言葉になっていない希望”まで引き出す
計画フェーズでまず行うべきは、要件定義です。
「ホームページで何を実現したいのか」「誰に届けたいのか」「どんな機能が必要なのか」といったお客様の目的や理想像を、可能な限り具体的な形にしていきます。
▼ 実務での工夫ポイント
- 初回ヒアリングでは、いきなり「デザインは?」ではなく、「お客様のビジネス目標」からお聞きします
- 顧客層や競合など、マーケティング視点からも質問していく
- 言葉にしづらい部分は、既存サイトの改善点を尋ねたり、好きなデザイン例を見せてもらう
こうしたやり取りの中で、お客様自身が気づいていない“隠れたニーズ”が見えてくることもあります。例えば「更新しやすいサイトにしたい」と言いながら、実際には「今の業務が属人化していて、引き継ぎが不安」といった背景があることも。
スコープ設定:プロジェクトの“守備範囲”を明確に
次に重要なのが、スコープ(対応範囲)設定です。
ここでいうスコープとは、「今回の制作で何を含み、何を含まないのか」を明文化すること。
なぜ大事なのか?
- 途中で「あれも、これも」と機能追加が起きる“スコープクリープ”を防ぐため
- 見積もり・工数・スケジュールの正確性を保つため
- 後から「そこまでやってくれると思ってた」という誤解を防ぐため
TREVOでは、ページ数・機能・導入ツール(例:CMS、予約システム、チャットボットなど)などをリスト化し、スコープ外の対応が必要な場合は都度ご相談という形にしています。
WBS(Work Breakdown Structure):全体を“見える化”する設計図
WBSとは、プロジェクトを階層的に細分化し、必要なすべての作業を「見える化」する手法です。
[トップページ制作]
├─ ワイヤーフレーム作成
├─ デザイン作成
├─ コーディング
└─ モバイル対応確認
このように、1つのタスクを小さな単位に分解することで、
- 「誰が」「いつまでに」「何をするか」が明確になります
- 抜け漏れが起きづらくなります
- 納期やコストの精度が上がります
TREVOでは、このWBSをベースにタスク管理ツール(BacklogやAsana)へ落とし込み、ステータスの更新やリマインドを自動化しています。お客様との共有もできるため、進捗の“見える化”にもつながります。
スケジュールとリソースの割り当て:誰が・いつ・どのくらい?
タスクを分解したら、それぞれに対して「担当者」と「締切日」を設定します。
ここで大切なのは、単に早く終わらせるのではなく、“現実的なスケジュール”を組むこと。
リソース管理のコツ
- チームの空き状況とスキルセットを踏まえて担当を決定
- 複数タスクを同時に抱えないよう、WIP(作業中の数)をコントロール
- クライアント側のチェック期間や、素材提出タイミングも加味する
社内の確認フローに時間がかかるケースも多いため、「提出 → 確認 → フィードバック」のサイクルを長めに想定しておくと、スムーズに進みやすくなります。
ドキュメントと連絡ルールの整備:属人化の防止と意思疎通の円滑化
どれだけ良い計画を立てても、情報が共有されていなければ意味がありません。
そこで重要なのが、「ドキュメントの整備」と「コミュニケーションルールの明確化」です。
TREVOでの実践例
- 議事録や仕様書、素材の受け渡し履歴などをGoogleドライブで一元管理
- 連絡はChatworkまたはメールに統一。緊急時は電話 or SMS
- 誰が“窓口担当”かを双方で明確に決めておく
これにより、情報の食い違いや伝達ミスが減り、結果的に修正回数も少なくなります。
計画フェーズの成否がプロジェクト全体の質を左右する
計画フェーズは、いわば“設計図と基礎工事”です。
この段階をしっかり固めておくことで、後工程のブレや手戻りが減り、最終的に高品質なホームページを、スムーズかつコスト効率よく完成させることができます。
TREVOでは、制作前にじっくりとこのフェーズに時間を使い、「走りながら考える」ではなく「考えたうえで走る」スタイルを重視しています。
次回は「設計フェーズ」におけるタスク管理の実践方法をご紹介します。
デザインやシステム仕様が本格化するこの段階で、どのように手戻りを防ぎ、納品品質を確保するか──そのコツをお伝えしていきます。
設計フェーズ:完成形をイメージしながら“土台”をつくる
計画フェーズで要件が固まり、対応範囲(スコープ)が明確になったら、次は「設計フェーズ」に入ります。この段階は、いわばホームページの“設計図”を描くフェーズ。
建物を建てるときに図面が必要なように、Webサイトも「構造」と「見た目」を事前に設計しておくことで、後工程の混乱や手戻りを防ぐことができます。
このフェーズをしっかり管理できるかどうかが、「思っていたのと違う」「修正が多くて予算が超過した」といったトラブルを避けるポイントです。
ワイヤーフレーム作成:サイト構造の“骨組み”をつくる
まず最初に行うのがワイヤーフレームの作成です。
これはページごとのレイアウト(構成)を、シンプルな線や枠で視覚化した“構造図”のようなもの。どこに見出しを置き、どのようにコンテンツを配置し、CTA(問い合わせボタンなど)をどう誘導するかなどを、具体的に検討していきます。
TREVOの進め方
- 各ページの目的を明確にした上で、ユーザー動線に沿って構成を考える
- お客様と一緒に画面を見ながら、FigmaやAdobe XDなどのツールで共有・修正
- 最初からスマホ表示も想定してレスポンシブ前提で設計
特に大阪の中小企業様では、「紙のチラシ感覚」でWebを考えておられる方も多く、ワイヤーフレームの段階で「Webは“縦の流れ”で伝える」ことを丁寧に説明し、納得いただくことが成果につながっています。
ビジュアルデザイン:見た目の「らしさ」と「使いやすさ」を両立
ワイヤーフレームが完成したら、次はデザインフェーズへ。
ここでは配色、写真、フォント、アイコンの選定などを通じて、ブランドの雰囲気やメッセージを視覚的に表現していきます。
デザインのタスク管理で大切にしていること
- デザインコンセプトの共有:ブランドカラーや既存ロゴ、印刷物との統一感などを確認
- 複数案の提示とレビューサイクル:最低1〜2案を提示し、フィードバックをもとにブラッシュアップ
- 想定環境での確認:PC、スマホそれぞれで表示確認を行い、UIの違和感をチェック
大阪エリアでは、デザインに対するこだわりが強いお客様も多く、業種によって「落ち着いた信頼感がほしい」「にぎやかで活気ある感じにしたい」など方向性が異なります。だからこそ、**見た目だけでなく、目的に合った“戦略的なデザイン”**を常に意識しています。
外部設計:ユーザーが触れる“機能の使い方”を決める
次に行うのが外部設計(UI設計とも言います)。
これは、ユーザーがサイトを操作する際にどのような動きになるのか、ボタンの挙動や入力フォームの仕様、ページ遷移などを細かく定義する工程です。
外部設計で定義する主な内容
- 問い合わせフォームの入力項目とバリデーション
- ナビゲーションメニューの構造とドロップダウンの挙動
- モーダルウィンドウ、ポップアップ、タブ切り替えなどの動き
- スクロールアニメーションやマイクロインタラクションの有無
UI設計が曖昧だと、コーディングに入った際に開発者と認識がズレて「思っていた動きと違う」となってしまいます。
そのため、TREVOでは外部設計書やプロトタイプを作成し、デザイナー・開発者・クライアント間での共通認識を強化しています。
内部設計:システム的な裏側の動きも事前に設計
外部設計が“見える部分”だとすれば、内部設計は“裏側で動くロジック”の設計です。
具体的には、CMS(WordPressなど)でのカスタム投稿やフィールド設定、データベース構成、API連携の仕様などが該当します。
内部設計のポイント
- CMSでどの情報を管理画面から更新できるようにするか
- サーバー側で処理するロジック(例:予約機能、問い合わせ内容のCSV出力など)
- 外部ツールとの連携(LINE公式アカウント、ChatGPT、MAツールなど)
この段階で細かく設計しておけば、開発フェーズでの実装がスムーズになるだけでなく、納品後の保守・改修が容易になります。
また、「どこまで社内で更新できるようにするか」=更新性の設計は、大阪の中小企業様にも非常に喜ばれるポイントです。
ドキュメント化と確認フローの整備:設計の“ズレ”を防ぐ
設計内容は、関係者間での共通認識が何よりも大切です。
そのためにはドキュメント化とレビューサイクルの整備が欠かせません。
実務でのチェック項目
- 外部・内部設計書の作成とバージョン管理
- ワイヤーフレーム・デザイン・UI動作のプロトタイプ確認
- お客様・制作チーム・開発側それぞれのレビュー
TREVOでは「設計レビュー会」として一度プロジェクト関係者全員での確認機会を設け、完成イメージを言語化・視覚化して合意形成しています。
設計フェーズは“ミスの芽”を摘むためのフェーズ
この設計フェーズをおろそかにすると、「デザインはよくても、更新しづらい」「機能はあるけど、使いづらい」といった“あとから気づく不便”が生まれがちです。
しかし、設計段階で丁寧にタスクを分解・管理しておけば、完成後の満足度が格段に高まります。
大阪の現場では、よく「なるべく修正が少ないようにお願いしたい」と言われますが、実は修正が少ない案件ほど、この設計フェーズが丁寧に進められたものなんです。
開発フェーズ
いよいよ、ホームページ制作が「目に見える成果物」として姿を現す段階、それが開発フェーズです。
この工程では、これまで積み上げてきた要件定義や設計図に基づいて、コーディングやシステム実装を行っていきます。
しかし、ただ「作る」だけでは理想のWebサイトは完成しません。
進行管理の甘さや開発タスクの分解不足があると、納期遅延・品質低下・修正の連鎖が発生しやすくなります。
TREVOでは、開発フェーズこそ“タスクの粒度”と“チーム間の連携”が命だと考えています。以下に実践している管理手法をご紹介します。
フロントエンド開発:ユーザーの目に触れる部分を丁寧に作り込む
フロントエンドとは、HTML・CSS・JavaScriptを使って、見た目や動きを作り込む領域です。
ここで重要なのは、「見た目を再現すること」と「使いやすさ・軽さを両立させること」のバランス。
主なタスク内容
- HTML/CSSによるマークアップ
- レスポンシブ対応(スマホ・タブレット)
- アニメーションやインタラクションの実装(例:スクロール時の動き)
- フォームまわりの入力補助やバリデーション(JavaScript)
特にスマホでの閲覧比率が高い大阪の企業サイトでは、スマホファーストでのコーディングとCLS(Cumulative Layout Shift)対策が欠かせません。これがSEO評価にも直結するため、TREVOではLighthouseスコアの改善も視野に入れた実装を行っています。
バックエンド開発:サイトの“心臓部”を設計通りに構築
バックエンドでは、WordPressなどCMSの構築や、サーバー側の処理、データベース連携、外部サービスとのAPI連携などを行います。
主なタスク内容
- WordPressの初期設定とテーマ開発(カスタム投稿・ACFなど)
- ログイン機能や予約フォームなどの実装
- CRM・MAツールとのデータ連携(例:フォーム送信後の自動登録)
- 外部API連携(Googleマップ、LINE公式アカウント、ChatGPTなど)
TREVOでは、制作だけでなく運用のしやすさも重視しており、「お客様が自分で更新できる仕組み」にこだわっています。そのため、ACF(Advanced Custom Fields)を活用した管理画面の最適化や、構造化データの組み込みなども初期段階から設計しています。
進捗管理:スムーズな連携の鍵は“細かく・見える化”
開発フェーズで最も重要なマネジメント要素が「進捗管理」です。
ここが雑だと、タスクの抜け漏れや重複作業、コードの衝突などが起き、開発効率がガタ落ちします。
TREVOの進捗管理手法
- Backlogでステータス管理(未着手/作業中/レビュー中/修正待ち/完了)
- GitHub + Pull Request運用でバージョン管理とレビューを徹底
- 1タスク=1目的を基本とし、作業を小さく分ける
- SlackやChatworkで進捗を日次共有し、ボトルネックを即座に発見
制作案件では「担当者が急遽変わる」「急ぎの対応が入る」といったケースもありますが、タスクを細分化して共有しておくことで、誰が見ても状況が把握できるようにしています。
コードレビュー:品質とチーム力を底上げする“仕組み”
開発者が1人でコードを書く場合も、チームで行う場合も、**コードレビュー(相互チェック)**は欠かせません。
これは単なるミスの発見だけでなく、ナレッジ共有や品質維持の重要なステップです。
実践ポイント
- GitHub上でPull Request単位のレビュー運用
- コーディング規約(HTML/CSS/JS)を共有しておく
- 「なぜそう書いたか」までレビュー時に記述する習慣をつける
- 定期的にコード整理・リファクタリングを行う
レビュー文化がない現場では、後から見て「誰が書いたか分からない」「変更が怖くて触れない」となってしまいます。TREVOでは、属人化を防ぎ、資産としてのコードを育てる意識でレビューを徹底しています。
作業履歴の記録と引き継ぎ:将来の“自分”のために
サイトが公開されたあと、数カ月後・数年後に「この仕様、なんでこうなってたんだっけ?」となるのはよくある話。
だからこそ、履歴の記録とチームでの共有が重要です。
実践している管理手法
- タスク完了時に「実装内容・変更内容・理由」をコメントとして残す
- トラブル対応は履歴を時系列で整理し、後から検索できるように
- Slackの#devメモチャンネルで備忘録的にナレッジを記録
将来、保守や改修を別の担当者が行うことになった場合にも、履歴があれば安心です。これはお客様にとっても「開発の透明性」が担保されるメリットになります。
開発フェーズを“回す力”がサイト品質を左右する
設計通りに開発が進むかどうかは、タスクの粒度と進捗管理の精度にかかっています。
大阪の現場でも、「制作会社に丸投げしたらブラックボックスだった」という声をよく聞きますが、TREVOでは「お客様と一緒に進捗を共有しながら進める」スタイルで、安心感と透明性を大切にしています。
テストフェーズ
ホームページ制作において、テストフェーズは「最後のチェック」ではなく、「品質をつくりこむ重要な工程」です。
「もう終わりだから…」と気を抜いてしまうと、小さなバグや表示崩れ、リンク切れがそのまま公開されてしまい、信用を落とす結果につながりかねません。
特に大阪の企業様では、「地元のお客様が見ているから間違いは許されない」というお声も多くいただきます。だからこそ、TREVOでは実運用を想定したテストを段階的・反復的に行うことを徹底しています。
テストの種類と目的を明確にする
まず、テストにはいくつかのレイヤーがあります。それぞれの目的を明確にして実施することで、ヌケモレのない品質チェックが可能になります。
主なテスト種類
- 単体テスト(Unit Test):個々の機能やパーツが正常に動くかを確認
- 結合テスト(Integration Test):各パーツ同士の連携が正しく行われるかを確認
- ユーザー受け入れテスト(UAT):お客様視点で実際に操作し、目的が達成できるかを検証
- パフォーマンステスト:表示速度、サーバー応答、モバイル対応など
- セキュリティテスト:不正ログイン、XSS、スパム対策など
たとえば、フォームの送信後にサンクスページが正しく表示されるか?
確認メールはきちんと届くか?といったチェックも重要なUATの一部です。
テストは「早く・繰り返す」ことが肝心
開発が終わってから一気にテストするよりも、できる限り早い段階から、こまめにチェックを行う方が圧倒的に効率的です。
その理由
- 不具合を早く発見すれば、それだけ修正コストが低く抑えられる
- 問題が起きた箇所をすぐ特定できる(作業直後なら思い出しやすい)
- テストをスケジュールに組み込めるので、納期の遅延を防げる
TREVOでは、開発中にも「小さなリリース単位」でステージング環境に上げて、部分ごとのテストを並行して行う方法をとっています。これにより、リリース直前にバタバタすることなく、確実な品質管理が実現できます。
テスト項目のチェックリスト化でヌケモレを防ぐ
「見たはずなのにミスがあった」――これは属人的な確認に頼っているとよく起きるミスです。
チェックリストの運用例
- 全ページのリンクチェック(外部リンク含む)
- スマホ・タブレットでの表示崩れ確認
- フォームの送信テスト(成功/失敗/バリデーション)
- 管理画面の動作(更新・投稿・削除)
- メタ情報(title・description)が設定されているか
- 画像のalt属性、WebP化、lazyload設定などSEO要件
TREVOでは、Googleスプレッドシートで独自のチェックリストテンプレートを管理し、全案件で活用しています。
また、クライアント側にチェックしてもらいたい内容(連絡先、スタッフ名、商品情報など)も「UATチェックシート」として共有し、“二重の目”で確認できる体制をつくっています。
ステージング環境と本番環境の差異をチェック
「ステージング環境では動いていたのに、本番で不具合が出た…」ということも珍しくありません。これはサーバー設定やキャッシュ、SSL環境の違いによるものです。
本番公開前の確認ポイント
- パーミッション(ファイル・フォルダ)設定の適正化
- HTTPS化・SSL証明書の設定確認
- キャッシュクリア後の表示確認
- Googleアナリティクス、Search Consoleの設定確認
- OGP、favicon、404ページなど“細部”の確認
TREVOでは「公開直前チェックリスト」として、本番環境特有のリスクも洗い出すテンプレートを用意し、リリース当日は最低2人体制でクロスチェックを行います。
自動テストやツールの活用で“人の負担”を減らす
すべてを手動でやろうとすると、人的ミスが発生しやすく、時間もかかります。そこで役立つのが自動テストやチェックツールの導入です。
おすすめのツール
- Lighthouse / PageSpeed Insights(表示速度や構造チェック)
- Ahrefs / Screaming Frog(SEO構造とリンク検査)
- Chrome DevTools(レスポンシブ動作やエラーログ確認)
- WordPressのHealth Check系プラグイン(パフォーマンスと互換性の診断)
また、複数人でのチェック時はAUN(画面に直接コメントできるツール)を活用することで、「どこがどうおかしいか」を視覚的に指示でき、修正効率が格段に上がります。
テスト結果の記録と対応履歴の管理
テストをしたこと自体がきちんと記録されていないと、「いつ誰が確認したのか」「どの修正が完了しているのか」が分からなくなります。
- チェックリストに「確認者」「確認日」「指摘内容」「修正日」「再確認者」を記入
- BacklogやTrelloで、バグ対応タスクをカード化して対応状況を管理
- 修正完了後は、Pull Requestにてコードレビュー&マージの履歴を残す
こうすることで、万が一「この問題、前にも出てなかった?」というケースにもスピーディに対応できます。
テストは「信頼の最終関門」であり「品質の積み重ね」
テストフェーズは、単なる“最終チェック”ではなく、信頼と品質を約束するためのラストピースです。
ミスを見つけて叱るのではなく、「ミスを未然に防ぐ仕組み」を整えることこそ、タスク管理の本質だと私たちは考えています。
タスク管理ツールの選び方とおすすめツール
ホームページ制作から運用までをスムーズに進めるためには、「誰が、いつまでに、何をするのか」が一目で分かる状態を維持することが重要です。
そのために欠かせないのが、タスク管理ツールの導入です。
しかし、世の中には無数のツールが存在し、「結局どれを選べばいいの?」という声もよく聞きます。大阪の中小企業の現場でも、「ツールを入れたけど使われなくなった」「複雑すぎてチームに定着しなかった」というケースに何度も遭遇しました。
そこで、株式会社TREVOが実務の中で実感している「選び方のポイント」と、実際に活用している/導入実績のあるおすすめツールをご紹介します。
ツール選定の前に明確にすべきこと
まず、タスク管理ツールは使うこと”が目的ではなく、“チームの課題を解決すること”が目的です。そのため、導入前に以下を整理することが重要です。
- プロジェクト全体の進捗を見える化したい
- お客様とのやり取りをスムーズにしたい
- タスクの抜け漏れや重複をなくしたい
- 制作・開発チーム間の連携を強化したい
- 運用後の更新依頼を管理したい
この「何を改善したいか」がはっきりすれば、ツールに求める機能も自然と見えてきます。
ツール選定のチェックポイント
操作のわかりやすさ(UI/UX)
どれだけ高機能でも、難しくて使われなければ意味がありません。
直感的な操作ができること=定着率の高さにつながります。
外部ツールとの連携
Googleカレンダー、Slack、Google Drive、Zoomなどと連携できると、業務がスムーズに回ります。
見える化の柔軟性
カンバン(ボード形式)、ガントチャート、カレンダーなど、チームやプロジェクトの性質に合わせた表示方法があるかも重要です。
日本語対応とサポート体制
特に海外製ツールの場合、日本語UIやヘルプ、問い合わせ対応が整っているか確認を。
大阪のお客様とやり取りする際も、日本語での共有・説明ができるかが重要になります。
コストパフォーマンス
無料プランでも十分使えるツールは多く存在します。大規模チームでなければ、無料でも問題ないケースもあります。
TREVOがおすすめするタスク管理ツール
Trello(トレロ)
カンバン方式でタスクを視覚的に管理できる超定番ツール。
使い方が非常にシンプルで、初めてタスク管理ツールを使う方にもおすすめ。
- 特徴:ドラッグ&ドロップで操作可能、Power-Upで機能追加も
- 適した用途:小〜中規模の制作案件、更新管理、ToDo共有など
- 実例:デザインチェックや原稿管理に使っています。お客様にも画面共有しやすいです。
Backlog(バックログ)
日本製ツールで、チケット管理・Wiki・ガントチャート・Git管理がオールインワン。
- 特徴:日本語UIが充実、社内外のやりとりに強い
- 適した用途:制作〜開発〜テストまで一貫管理、運用案件の問い合わせ管理など
- 実例:WordPress開発や複数人が関わる案件のタスク分担に活用中
Asana(アサナ)
柔軟な表示切り替えと、Google WorkspaceやSlack連携が魅力。視覚的でカラフルなUIも使いやすい。
- 特徴:ガント、カンバン、カレンダーがワンクリックで切り替え可能
- 適した用途:マーケティングを含む複合プロジェクト、SNS運用やキャンペーン管理にも◎
- 実例:SEO施策やブログ制作の進行管理に使っています。リマインド機能が便利です。
Notion(ノーション)
ドキュメントとタスクを1つの画面で管理できる自由度の高いツール。
- 特徴:情報整理・マニュアル・ナレッジ共有に最適
- 適した用途:中〜長期案件の情報ハブ、社内Wiki、CMSの運用マニュアル作成など
- 実例:クライアントごとの制作情報まとめ、リリース手順のドキュメント化に活用
Googleスプレッドシート
「結局これが一番早い!」という声も多い手軽な選択肢。
- 特徴:誰でも使える、共有も簡単、コメント機能あり
- 適した用途:初期のToDo整理、ページ構成表、公開前チェックリストなど
- 実例:ページごとの進捗、役割分担、テスト項目管理に活用しています
無理に“多機能”を追わないことが成功の鍵
よくある失敗は、「たくさんの機能があるから良さそう」と選んで、結局ほとんど使いこなせなかったというパターンです。
タスク管理の目的は、“プロジェクトがスムーズに進み、成果につながること”。必要なのは**チームにとって「ちょうど良いツール」**です。
実際、大阪のある店舗運営のお客様とは、Googleスプレッドシートだけで1年以上問題なく運用できています。ツールは「使いこなす」ものではなく、「味方につける」ものなんです。
ツールは“運用ルール”とセットで活かす
どんなに良いツールでも、「どう使うか」が定まっていなければ形骸化します。
TREVOでは、導入時に以下のようなルールを設けています。
- タスク名には【期限】と【担当者】を明記
- 毎週1回の進捗確認タイムを設け、ボードを更新
- ステータスの定義(未着手/対応中/レビュー待ち/完了)を統一
- 更新がない場合でも「コメントで経過報告」を残す
こうしたミニマムルールの徹底が、継続的な活用とプロジェクト成功に繋がっています。
ツールは「人の負担を減らし、成果を高める」ためのパートナー
ホームページ制作は、多くの人と、多くのタスクが絡み合うプロジェクトです。
タスク管理ツールを活用すれば、その複雑さを整理し、誰もが迷わず、自分の役割を果たせる環境が整います。
株式会社TREVOでは、案件やチームの性質に応じてツールを選定・提案し、運用までしっかりサポートしています。
「ツールを導入したけど定着しない」とお悩みの企業様も、ぜひ一度ご相談ください。
継続運用のためのタスク整理と優先順位付け
ホームページは公開して終わりではありません。
むしろ本番は「公開後」から始まる──これは、多くの企業サイトに共通する事実です。
情報の更新、キャンペーンの掲載、検索エンジン対策、セキュリティ維持、ユーザー行動の分析……。日々の運用業務を放っておくと、気づけば「作ったまま放置されたホームページ」になってしまいます。
特に大阪の中小企業のお客様では、「忙しくて手が回らない」「誰が何をやるのか決まっていない」という声をよくお聞きします。
だからこそ、“タスクを整理して、優先順位をつける”ことが運用フェーズでは最重要になります。
運用タスクの種類をまず「分類」する
ホームページ運用と一口に言っても、その中身は多岐に渡ります。
まずは、タスクを種類ごとに整理し、見える化することから始めましょう。
よくある運用タスク(例)
- コンテンツ更新(ブログ投稿、商品情報、スタッフ紹介など)
- サイト構造の改善(内部リンクの最適化、不要ページの整理)
- 画像差し替えやテキスト修正
- お知らせやキャンペーンの掲載・終了
- SEO対策(メタ情報更新、構造化データ追加)
- セキュリティ更新(プラグインアップデート、SSL証明書更新)
- 定期バックアップ、アクセス解析レポート作成
- フォーム動作やスパム確認
- お問い合わせ対応ログの管理・改善
このように分類することで、「定期的にやること」と「随時発生すること」に分けやすくなり、対応漏れが激減します。
タスクの“重さ”と“緊急度”で優先順位をつける
次に重要なのが、タスクに優先順位をつけることです。
「どれから手をつけていいか分からない」となってしまうのは、すべてのタスクを同列に扱ってしまっていることが原因。ここでは、実務で役立つ3つのフレームワークをご紹介します。
アイゼンハワーマトリクス(緊急度 × 重要度)
タスクを4象限に分類して、優先すべき作業を明確にする方法です。
重要 | 重要でない | |
---|---|---|
緊急 | 今すぐやる | 時間を決めて対応 |
緊急でない | スケジュールに組み込む | やらない、もしくは後回し |
- 「SSL証明書の期限切れ」は緊急かつ重要(=今すぐ対応)
- 「ブログの書き溜め」は緊急ではないが重要(=予定に組み込む)
MoSCoW法(Must / Should / Could / Won’t)
開発現場でもよく使われる、実行優先度の整理法です。
- Must(絶対必要):更新しないと誤解・トラブルにつながる情報(価格表、会社概要など)
- Should(やるべき):信頼感や利便性に関わる情報(事例、FAQ、レビュー)
- Could(できれば):あれば嬉しい情報(社長ブログ、コラムなど)
- Won’t(今回はやらない):次回以降に回すタスク
TREVOでは、お客様と月次ミーティングを行う際に、このフレームを用いて「やること・やらないこと」を整理しています。
CD3(Cost of Delay Divided by Duration)
ちょっと高度な手法ですが、「遅れると損失が大きくなるタスク」を数値で判断する方法です。
【例】「フォームが送信されない不具合」
→放置していると“1件あたり●万円”の機会損失がある → 最優先で対応
TREVOでは、制作後に「売上や問い合わせに直結するページや機能」は、CD3的に優先度を上げて対応するルールにしています。
タスクの頻度で「定期運用」と「臨時対応」を分ける
日々の運用タスクは、その性質によってさらに以下の2種類に分けられます。
種類 | 特徴 | 例 |
---|---|---|
定期タスク | 毎月、毎週など定期的に発生 | ブログ更新、アクセス解析、バナー更新、バックアップ |
臨時タスク | スポットで発生するもの | イベント掲載、トラブル対応、価格改定、フォーム修正 |
管理のポイント
- 定期タスクはテンプレート化し、カレンダーに組み込む(GoogleカレンダーやNotionなど)
- 臨時タスクは都度BacklogやTrelloに記録して対応漏れを防止
- SlackやChatworkには“運用依頼専用チャンネル”を用意しておくと便利
大阪のある老舗企業様とは、「毎月10日にバナー差し替え」「第1週にアクセスレポート送付」といったサイクルをあらかじめ決めておき、運用をルーティン化しています。
「放置されたままのページ」に気づくための視点
運用フェーズでよくある落とし穴が、「どこかのページが古いまま放置されている」こと。
商品内容が変わったのに、過去記事のままだったり、リンク先が切れていたり……それだけでサイト全体の信頼を失ってしまいます。
見落とされやすいポイント
- サイト内検索でヒットする古い情報
- スタッフ紹介のページ(退職者情報が残っていないか)
- お知らせ一覧の最終更新が1年前で止まっていないか
- 外部サービスとの連携状況(SNS、カレンダー、決済リンク)
これらを防ぐために、TREVOでは「半年に1度のサイト健康診断」をご提案し、全体を棚卸しする作業も定期タスクとして設定しています。
運用タスクにも「担当者と期限」をつける
“やらなきゃいけないこと”が分かっていても、「誰が」「いつまでに」を明確にしなければ、動きません。
- TrelloやBacklogで、すべての運用タスクに担当者・期限を設定
- 定期更新はGoogleカレンダーと連携して通知を飛ばす
- 「社内で確認が必要なタスク」は、進捗ステータスを分けて表示(例:「確認待ち」「公開待ち」など)
特に社内で複数人が運用に関わる場合、見える化されていないタスクは、実行されません。
タスクを“整理”し、“判断できる状態”をつくるのが運用の第一歩
運用フェーズでやるべきことはたくさんありますが、すべてを一気にこなす必要はありません。
大切なのは、「今、何をすべきか」「何は後でもいいか」を明確にし、行動の優先順位をつけることです。
TREVOでは、お客様ごとに運用方針を整理した「更新カレンダー」や「運用方針ドキュメント」をご用意し、無理のない継続運用ができる仕組みをご提案しています。
まとめ
ここまで、ホームページ制作から公開後の運用・保守に至るまでの全工程におけるタスク管理の実践方法を紹介してきました。
あらためて言いたいのは、ホームページの価値を左右するのは、派手なデザインでも、複雑な機能でもなく、「段取り=タスク管理の精度」だということです。
「誰が、いつ、何をするか」を明確にするだけで、成果は変わる
タスク管理というと、ITっぽくて難しそう、堅苦しそうと思われる方もいるかもしれません。
でも本質はとてもシンプルで、「みんなが迷わず動ける状態を作ること」に尽きます。
- 制作では、要件・スケジュール・担当を明確にし、手戻りを防ぐ
- 開発では、細かく分解して進捗を可視化し、品質を保つ
- テストでは、チェックリストで漏れをなくし、安心して公開する
- 運用では、優先順位をつけて、価値ある更新に集中する
この繰り返しが、“使われるホームページ”と“放置されるホームページ”を分ける決定的な差になるのです。
TREVOが大切にしている「伴走するタスク管理」
株式会社TREVOでは、「タスクを管理する」のではなく、「お客様と一緒にタスクを前に進める」ことを大切にしています。
- 分かりやすい資料づくり
- チェックリストのテンプレート提供
- 無理のない更新スケジュールの設計
- ツールの使い方フォロー
- タスクの“見える化”と、判断しやすい優先順位の提示
それぞれの企業様の体制や状況に合わせて、「ちょうどいいやり方」をご提案できるのが、私たちTREVOの強みです。
今後も、ホームページを“資産”として育てていきたいとお考えの方は、ぜひ一度、タスク管理という視点で見直してみてください。
ちょっとした「整理」と「見える化」から、想像以上の変化が始まるかもしれません。
実際に使えるタスク管理テンプレートを公開中!
株式会社TREVOでは、ホームページ制作の各工程を効率的に管理するための「タスク管理表」をGoogleスプレッドシートで作成し、無料で公開しています。
このテンプレートは、計画、設計、開発、テストといった各フェーズのタスクを網羅しており、ステータス管理や担当者の割り当て、進捗の可視化が可能です。
また、プロジェクトの規模によっては、進捗率やガントチャートなどの項目を追加することで、より詳細な管理が可能となります。
ぜひ、プロジェクト管理の一助としてご活用ください。
ご利用の際は、ご自身のGoogleアカウントにログインの上、下記の手順で「コピーを作成」してお使いください。
- 上部メニューから「ファイル」をクリック
- 「コピーを作成」を選択
これでご自身のGoogleドライブ上で編集・保存が可能になります。
オリジナルのチェックリストとして自由にカスタマイズしてご活用ください。
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