初めての依頼でも安心!ホームページ制作契約書の作成ガイド
投稿日:2024.12.25.
更新日:2025.04.12.

執筆・編集 衣川 知秀デザイン歴 20 年超、500 サイト以上を監修。ブランド戦略をビジュアルへ昇華し、使いやすさと美しさを両立させる UI/UX が持ち味。

3DCG 専門学校卒業後、広告代理店で Web デザイナーとしてキャリアを開始。旅館予約システムや商店街プロモーションなど多業種案件で「伝わるデザイン」の基礎を固めました。
その後、制作部門のリーダーとして 5 年間にわたりチームマネジメントを経験。企画立案から撮影ディレクション、公開後の AB テストまで、クリエイティブとマーケティングの橋渡し役を担ってきました。
2013 年に TREVO を共同設立。現在はデザイン、UI ガイドライン策定やアクセシビリティ監修を担当。
最近の取り組み:AI 生成画像と手描きイラストを組み合わせたブランドビジュアル開発とプロトタイプ検証。
信条:私たちが目指すのは、ホームページ制作を通じてお客様がハッピーになること。そして、そのホームページを訪れるユーザーが心地よく、笑顔になれるような体験を提供し、世の中にポジティブな影響を少しずつ増やしていくことです。
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ホームページ制作を依頼する際、契約書は制作会社と依頼主の間で合意を明確にするために欠かせない書類です。曖昧な契約書ではトラブルが発生するリスクが高まり、期待していた結果が得られないことも少なくありません。本記事では、ホームページ制作を依頼する際に必要な契約書の書き方について詳しく解説します。依頼主として制作契約書の内容をしっかり理解することで、制作会社とのスムーズな協力関係を築き、理想のホームページを実現しましょう。
1.契約書の役割とは?
契約書は、ホームページ制作において依頼主と制作会社が合意した内容を文書化し、双方が責任を持って履行するための基盤となるものです。これにより、次のような効果が期待できます。
- トラブル防止: 言った言わないの水掛け論を防ぎます。
- 明確な責任分担: 双方の役割と責任を明示します。
- スケジュール管理: 納期や進行の段階を確認しやすくなります。
- 法的保護: 万が一のトラブル時に証拠として活用できます。
2.契約書に必須の項目
ホームページ制作契約書には、最低限以下の項目を盛り込む必要があります。それぞれの項目について具体的に説明します。
2-1.契約の目的
契約の主旨を明確に記載します。例えば、「企業の公式ホームページを制作するため」といった形で記載し、どのような成果物を目指すのかを明らかにします。
2-2.業務範囲(スコープ)
制作会社がどこまで対応するのかを具体的に明記します。例えば以下のような業務が含まれます。
- デザイン作成
- コーディング
- サーバー設定やドメイン取得
- コンテンツ作成(文章や画像)
依頼主が行う業務(例: 素材提供や文章作成など)についても記載することで、双方の役割分担を明確にします。
2-3.制作スケジュール
具体的な納期や各工程の期限を設定します。例えば、デザイン案の提出日や、最終納品日などを明記します。このスケジュールは実現可能なものである必要があるため、制作会社と十分に協議した上で記載しましょう。
2-4.報酬と支払い条件
費用の総額や支払い方法を明確にします。分割払いの場合は、支払いのタイミングも具体的に記載します。
- 着手金(契約締結後に支払う)
- 中間金(デザイン完成後など進捗に応じて支払う)
- 最終金(納品後に支払う)
また、追加料金が発生する場合の条件も記載することで、後々のトラブルを防げます。
2-5.著作権と使用権
制作物の著作権がどちらに帰属するのかを明記します。通常、ホームページ制作では制作会社が著作権を持ち、依頼主に使用権を与える形が一般的です。ただし、特別な条件がある場合は、その詳細も記載します。
2-6.秘密保持契約(NDA)
制作物に関する情報や素材が漏洩しないよう、秘密保持に関する条項を含めます。特に企業の内部資料や未公開の情報が含まれる場合には重要です。
2-7.契約解除の条件
契約を途中で解除する場合の条件やペナルティについて記載します。例えば、「双方の合意がある場合」「依頼主の大幅な素材提供の遅延」など、具体的な解除条件を明記しておくと安心です。
3.契約書作成時の注意点
3-1.専門家のチェックを受ける
法律に関わる文書であるため、作成後は弁護士や専門家に内容を確認してもらうことをおすすめします。特に高額なプロジェクトや複雑な業務範囲が含まれる場合は必要です。
3-2.曖昧な表現を避ける
「適宜対応」「できる限り」など、曖昧な表現は避けましょう。具体的な内容を記載することで、双方の認識のズレを防ぎます。
3-3.双方の署名・捺印を忘れない
契約書が正式に有効となるためには、双方の署名または捺印が必要です。確認を怠らないようにしましょう。
4.トラブル事例から学ぶ契約書の重要性
過去のトラブル事例を知ることで、契約書の重要性をより深く理解できます。例えば以下のようなケースが考えられます。
- 納期遅延トラブル: スケジュールが契約書に明記されていなかったために、依頼主のイベントに間に合わなかった。
- 追加料金トラブル: 業務範囲が曖昧で、当初予定していなかった作業が発生し、追加料金を請求された。
- 著作権トラブル: 制作物の著作権が依頼主に帰属すると誤解していたが、実際は制作会社が所有していた。
これらを防ぐためにも、契約書の内容を慎重に確認することが重要です。
5.契約書のひな形を活用する
インターネット上には、ホームページ制作契約書のひな形が多数公開されています。これらを参考に、自社やプロジェクトに合った契約書をカスタマイズしましょう。ただし、そのまま使用せず、必ず自社の状況に合わせて修正してください。
まとめ
ホームページ制作の成功には、契約書の内容が重要な役割を果たします。契約書をしっかりと作成し、双方の責任と役割を明確にすることで、スムーズな制作プロセスと期待どおりの成果物が実現します。本記事で紹介したポイントを参考に、トラブルのないホームページ制作を目指しましょう。
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