WordPressは、その柔軟性とカスタマイズ性で世界中のユーザーから支持されています。サイトのデザインを刷新したいと考えたとき、最も手軽で効果的な方法が「テーマの変更」です。テーマを変更することで、サイトの外観や機能を大幅に向上させることができます。しかし、初めてテーマを変更する方にとっては、どのように進めればよいのか不安もあるでしょう。本記事では、WordPressのテーマ変更方法とデザイン刷新のポイントを詳しく解説します。
目次
はじめに
サイトのデザインは、訪問者の第一印象を決定づけます。魅力的で使いやすいデザインは、ユーザーエクスペリエンスを向上させ、信頼感やブランドイメージの向上にもつながります。テーマの変更を通じて、あなたのサイトを新たなレベルへと引き上げましょう。
WordPressテーマとは?
WordPressのテーマは、サイトの見た目やレイアウト、機能を決定するテンプレートファイルとスタイルシートの集合体です。テーマを変更することで、サイトの外観だけでなく、機能性やユーザーインターフェースも大きく変えることができます。豊富なテーマの中から、自分のサイトの目的やブランドイメージに合ったものを選ぶことが重要です。
テーマ変更前の準備
現在のサイトのバックアップ方法
テーマを変更する前に、必ず現在のサイトのバックアップを取ることが重要です。不測の事態に備えて、データベースやファイルを保存しておくことで、万が一問題が発生しても元の状態に復元できます。バックアップ方法はいくつかあります。
まず、プラグインを使用する方法があります。UpdraftPlusやBackWPupなどのバックアップ専用プラグインを利用すると、簡単にサイト全体のバックアップが取れます。これらのプラグインは自動バックアップ機能も備えており、定期的なバックアップが可能です。
また、手動でバックアップする方法もあります。FTPクライアントを使用してサーバーからファイルをダウンロードし、phpMyAdminでデータベースをエクスポートします。この方法は多少手間がかかりますが、バックアップ内容を細かく管理できます。
子テーマの作成について
テーマをカスタマイズする予定がある場合は、子テーマを作成することをおすすめします。子テーマを使用すると、親テーマのアップデートによってカスタマイズ内容が上書きされるのを防ぐことができます。
子テーマの作成手順
- 1.新しいフォルダを作成します。
wp-content/themes/
ディレクトリ内に子テーマ用のフォルダを作成してください。 - 2.
style.css
ファイルを作成します。子テーマ用のスタイルシートを作成し、親テーマへの参照を記述します。 - 3.
functions.php
ファイルを作成します。必要に応じて、親テーマのスタイルシートを読み込むためのコードを追加します。
子テーマを使用することで、親テーマの機能を継承しつつ、独自のカスタマイズを加えることができます。
新しいテーマの選び方
デザインと機能性のバランスを考える
テーマを選ぶ際には、デザインだけでなく機能性も重要なポイントです。自分のサイトの目的やターゲットユーザーに合ったデザインであることはもちろん、必要な機能が備わっているかを確認しましょう。
- レスポンシブデザイン対応かどうかをチェックします。スマートフォンやタブレットでも美しく表示されるかが重要です。
- カスタマイズ性も確認しましょう。色やレイアウト、フォントなどを簡単に変更できるかがポイントです。
- SEO対策が施されているかも大切です。検索エンジンに最適化されたコードが書かれているかを確認します。
無料テーマと有料テーマの違い
無料テーマはコストがかからず手軽に利用できますが、一部の機能が制限されている場合があります。また、サポートや更新頻度が低いこともあります。一方、有料テーマは高品質なデザインと豊富な機能、そして充実したサポートを提供します。
- 無料テーマの注意点無料テーマは一見魅力的ですが、全ての機能を使用するには有料版へのアップグレードが必要な場合があります。さらに、サポートが限定的であることが多く、問題が発生した際に対応が遅れる可能性があります。
- 有料テーマのメリット有料テーマは高度な機能や独自のプラグインが付属しており、開発者からのサポートも受けられます。定期的なアップデートでセキュリティが保たれるため、安心して使用できます。
テーマによる独自入力方法の確認
一部のテーマでは、独自の入力方法やページビルダーを使用しています。例えば、特定のショートコードやカスタム投稿タイプを使用している場合、テーマを変更すると再度ページ設定が必要になることがあります。テーマ選定時には、こうした独自仕様がないか、または他のテーマでも互換性があるかを確認しましょう。
有料テーマの購入について
有料テーマのメリットとデメリット
有料テーマは、プロフェッショナルなデザインと高度な機能を提供しますが、いくつかのデメリットも存在します。
メリット
- 高品質なデザインで他のサイトと差別化できます。
- 豊富な機能が備わっており、複雑な要件にも対応可能です。
- 充実したサポートを受けられるため、問題解決がスムーズです。
デメリット
- コストがかかるため、初期投資として費用が発生します。
- ライセンス制限がある場合があり、使用できるサイト数が制限されることがあります。
購入時の注意点
有料テーマを購入する際には、以下の点を確認しましょう。
- サポート内容を確認することが重要です。メールサポートやフォーラムがあるか、対応言語は何かをチェックします。
- ライセンス条件を理解することも大切です。一つの購入で何サイトまで使用可能か、商用利用は可能かを確認します。
- 返金保証の有無を確認しましょう。万が一満足できなかった場合の返金ポリシーを確認することで、安心して購入できます。
- レビューや評価を調べることで、他のユーザーの意見を参考にし、信頼性を判断します。
テーマのインストールと有効化手順
管理画面からのインストール方法
WordPressの公式ディレクトリからテーマをインストールする場合、以下の手順で行います。
- 1.ダッシュボードにログインすることで管理画面にアクセスします。
- 2.テーマの追加を選択するために「外観」→「テーマ」をクリックし、「新しいテーマを追加」を選択します。
- 3.テーマを検索するために、検索バーにテーマ名やキーワードを入力し、目的のテーマを探します。
- 4.インストールするボタンをクリックして、テーマをインストールします。
- 5.有効化することで、インストールしたテーマが適用されます。
外部テーマのアップロード方法
購入した有料テーマや外部サイトからダウンロードしたテーマをインストールする場合は、以下の手順です。
- 1.テーマファイルを準備するために、テーマのZIPファイルをパソコンに保存します。
- 2.テーマのアップロードを選択するために「外観」→「テーマ」→「新しいテーマを追加」→「テーマのアップロード」をクリックします。
- 3.ファイルを選択するボタンをクリックし、ZIPファイルを選びます。
- 4.インストールするボタンをクリックして、テーマをインストールします。
- 5.有効化することで、インストールしたテーマが適用されます。
テーマの有効化と確認
テーマを有効化したら、実際にサイトを表示してデザインが正しく適用されているか確認しましょう。また、ページや投稿、ウィジェットなどが正常に表示されているかもチェックします。問題があれば、設定を見直したり、カスタマイズを行います。
テーマ変更後のチェックポイント
レイアウトの崩れを修正する方法
テーマを変更すると、レイアウトが崩れることがあります。以下の点を確認し、必要に応じて修正します。
- ウィジェットエリアの再設定が必要か確認することで、新しいテーマに適したウィジェット配置を行います。
- メニューの再設定を行うことで、ナビゲーションメニューが正しく表示されるようにします。
- カスタムCSSの適用状況をチェックすることで、カスタマイズしたスタイルが反映されているか確認します。
ウィジェットやメニューの再設定
ウィジェットやメニューは、テーマによって設定箇所や表示方法が異なります。
- ウィジェットの再配置は「外観」→「ウィジェット」から行います。必要なウィジェットを新しいエリアにドラッグ&ドロップします。
- メニューの確認と調整は「外観」→「メニュー」で行います。メニューが正しい位置に配置されているか確認し、必要に応じて編集します。
プラグインとの互換性確認
新しいテーマに変更したことで、プラグインが正しく動作しない場合があります。
- 動作確認を行うために、主要な機能が正常に動作しているかテストします。
- プラグインのアップデートを確認することで、最新バージョンに更新し互換性を高めます。
- 代替プラグインを検討することで、互換性の問題が解決しない場合に備えます。
デザインをカスタマイズする
テーマカスタマイザーの使い方
WordPressには「カスタマイザー」という機能があり、リアルタイムでサイトの見た目を変更できます。
- 1.カスタマイザーを開くために「外観」→「カスタマイズ」をクリックします。
- 2.設定項目を変更することで、サイトタイトル、ヘッダー画像、色設定などを調整します。
- 3.プレビューで確認することで、変更内容が即座に反映されるのを確認します。
- 4.公開するボタンをクリックして、変更を反映します。
CSSで細部を調整する方法
デザインをさらに細かく調整したい場合は、CSSを直接編集します。
- 追加CSSを利用するために「カスタマイズ」→「追加CSS」でカスタムCSSを入力します。これにより、テーマのコードを変更せずにスタイルを調整できます。
- 子テーマのスタイルシートを編集することで、独自のスタイルを追加します。
子テーマを使った高度なカスタマイズ
子テーマを使用すると、テンプレートファイル自体を編集して高度なカスタマイズが可能です。
- テンプレートファイルをコピーすることで、親テーマの機能を継承しつつ独自のカスタマイズが行えます。
- ファイルを編集することで、PHPやHTMLのコードを編集して独自のレイアウトや機能を実装します。
注意点
テンプレートファイルの編集には、PHPやWordPressの知識が必要です。バックアップを取り、慎重に作業しましょう。
おすすめのWordPressテーマ紹介
無料で使える高品質なテーマ
WordPressには高品質な無料テーマが多数存在します。以下はその一部です。
- Astra軽量で高速、カスタマイズ性が高いテーマです。初心者からプロまで幅広く利用されています。豊富なデモサイトが用意されており、簡単にプロ並みのデザインを実現できます。
- OceanWP多機能で使いやすい無料テーマで、Eコマースサイトにも最適です。レスポンシブデザインに対応しており、SEO対策も施されています。
有料テーマのおすすめと選び方
有料テーマは、デザイン性や機能性に優れたものが多く、プロフェッショナルなサイトを作成するのに適しています。
- Divi強力なページビルダーを搭載した多機能テーマで、デザインの自由度が非常に高いです。初心者でも直感的に操作できるため、オリジナリティ溢れるサイトが作成できます。
- Genesis Framework開発者にも人気の高いテーマフレームワークで、軽量かつSEOに強いのが特徴です。子テーマを利用して高度なカスタマイズが可能です。
テーマ選びのポイント
- デモサイトで実際のデザインや機能を確認することが重要です。購入前にデモサイトをチェックし、自分のサイトに適しているか判断します。
- サポートとコミュニティが充実しているか確認することで、安心して利用できます。ユーザーが多く、サポート体制がしっかりしているテーマは信頼性が高いです。
- アップデート頻度を確認することも大切です。最新のWordPressバージョンに対応しているか、定期的に更新されているかをチェックします。
まとめ
テーマの変更は、サイトのデザインや機能性を向上させる大きなチャンスです。しかし、準備不足や適切なテーマ選びを怠ると、思わぬトラブルに見舞われる可能性もあります。本記事で紹介したポイントを押さえて、安全かつ効果的にテーマ変更を行いましょう。理想のサイトを実現するための第一歩を踏み出してみてください。
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