2025年最新ヒートマップ活用ガイド、初心者でもできるコンバージョン率改善術

投稿日:2025.03.18.
更新日:2025.04.12.

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板浪 雅樹
執筆・編集 板浪 雅樹

2005年から WEB 業界一筋。500サイト超を手がける SEO・WordPress のエキスパート。「公開後こそ本番」を掲げ、データ分析とユーザー視点で成果を引き出す運用を提案。

2005年に制作会社へ入社後、プログラマーからキャリアをスタート。サーバー構築・データベース設計で培った技術を強みに、WordPress テーマ/プラグイン開発やサイト移行の難案件を多数担当してきました。
2010年以降は SEO エンジニアとしても活動領域を拡大。コンテンツ設計・内部リンク最適化・高速化チューニングにより、競合の激しいビッグキーワードで上位獲得を実現してきました。
現在は TREVO のウェブディレクターとして、要件定義から運用改善まで一気通貫でリード。AI ライティングや GA4/Looker Studio を活用したレポーティング手法を開発し、「数字で説明できるサイト運用」をポリシーにクライアントの ROI 最大化を支援しています。
趣味/強み:筋トレとランニングで日々の集中力をキープ。複雑な課題を“仕組み”で解決するのが得意。
モットー:「サイトは資産。改善を止めた瞬間から価値は目減りする」

執筆記事:記事一覧ページ
SNS:x(旧 Twitter)@TREVO_WEB

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ビジネスのオンライン成功において、コンバージョン率(CVR)の向上は常に重要な課題です。サイト訪問者の行動を理解し改善策を見出す手法の一つに「ヒートマップ分析」があります。ヒートマップは、ユーザーがウェブページ上のどこに注目しクリックしたかを色の強弱で視覚化する強力なツールです​。

。本記事では2025年時点での最新ヒートマップツールや技術トレンドを紹介し、初心者でも分かるヒートマップの基礎と、実際にコンバージョン率を改善する活用方法について解説します。さらに、以前話題となった「Heat Map Tracker」の現状と代替プラグイン、そしてSEOを意識した記事構成やタイトルの考え方も提案します。それでは、ヒートマップを活用したCRO(Conversion Rate Optimization)の世界を見ていきましょう。

2025年最新ヒートマップツールとAI技術トレンド

2025年現在、代表的なヒートマップツールとしては、Hotjar, Microsoft Clarity, Crazy Eggなどが挙げられます​。これらはクリックやスクロールの可視化に加え、セッション録画やユーザーアンケート機能を備えたものも多く、無料プランまたはトライアルが用意されています。たとえばHotjarは世界180か国・90万以上のサイトで利用されている人気ツールで、クリック・タップ・スクロールのヒートマップを手軽に生成できます​。

Microsoft Clarityはマイクロソフト提供の無料ヒートマップ&セッション分析ツールで、無制限のデータ収集が可能です。Crazy Eggは老舗の有料サービスですが、ヒートマップに加えてコンフェッティ表示や詳細なスクロール分析機能を持ち、低価格プランから利用できます。

近年はAI(人工知能)技術を活用した新しい解析も進んでいます。例えばMicrosoft Clarityでは、AIアシスタントの「Copilot(コパイロット)」が各ページのヒートマップを自動要約し、ユーザー行動のパターンや改善の提案を提示してくれます​。またヒートマップ専業ツールの新潮流として、クリックが実際の売上にどれだけ貢献したかを可視化し、AIで“コンバージョンを妨げる要因”まで洗い出すものも登場しています。​

またヒートマップ専業ツールの新潮流として、クリックが実際の売上にどれだけ貢献したかを可視化し、AIで“コンバージョンを妨げる要因”まで洗い出すものも登場しています。たとえばHeatmap.comでは各クリックの収益を追跡し、どの要素が「収益ドライバー」か「転換阻害要因」かをAIが分析して教えてくれます​。このように2025年のヒートマップツールは、単なる色付きのアクセス解析を超えてよりスマート(高度)な洞察を提供する方向に進化しています。

ヒートマップとは

ヒートマップとは、Webサイト上でユーザーがどう行動したかを色で視覚化した分析手法です。ページ内のどこがクリックされたか、どこまでスクロールされたか、マウスがどのように動いたかといったデータを収集し、頻度が高い箇所を暖色(赤やオレンジ)で、低い箇所を寒色(青や緑)で表示します。

たとえば多くのユーザーがクリックしたボタンは赤く強調され、ほとんど注目されなかったエリアは青くなります。これにより、一目見るだけでユーザーの関心が集中している部分無視されている部分が分かります。

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ヒートマップには主にいくつかの種類があります。代表的なものにクリックヒートマップ(クリックされた箇所の分布)、スクロールヒートマップ(ページのどこまでスクロールされたかを示す)、アテンションヒートマップ(マウスの動きや滞在時間を含めた総合的な注目度)などがあります。

例えばクリックヒートマップを使えば、ページ上のどの要素がユーザーにとって魅力的で、どの要素が見落とされているかが把握できます。一方、スクロールヒートマップではユーザーがページの何%まで読み進めたかが分かるため、重要なコンテンツが十分に見られているかを評価できます​。

サイト分析への効果は絶大です。Googleアナリティクスなどの従来の数値レポートが「何人が訪れたか」「直帰率はどれくらいか」等を示すのに対し、ヒートマップは「ページ上でユーザーが具体的に何を見て何をクリックしたか」を直感的に示してくれます。例えば、ページの上部にあるはずの重要なリンクにユーザーが全然気付いていない、といった課題もヒートマップならすぐ分かります。また、ユーザーが思わずクリックしてしまう箇所(例えばただの画像なのにクリックが集中している部分)は、デザイン上リンクと誤認させている可能性が高く、発見次第修正が必要です​

このようにヒートマップはウェブサイトのUI/UX上のボトルネックを発見するのに役立ち、データに基づいた改善施策を検討するための土台となります。

コンバージョン率向上のためのヒートマップ活用方法

ヒートマップで得た知見をもとに、具体的なサイト改善に取り組むことでコンバージョン率の向上が期待できます。初心者の方でも実践しやすい改善ポイントをいくつか紹介します。

CTAボタンの配置最適化

ヒートマップを見てユーザーの注目が集まっているエリアに、重要なCTA(Call To Action)ボタンを配置しましょう。特にページ最上部のファーストビューはユーザーの視線が集まりやすい場所です。ヒーロー画像や大見出しだけでスペースを浪費せず、スクロールしなくても見える位置に主要なCTAや価値提案を置くのが効果的です。ファーストビューに重要コンテンツを配置することでユーザーの離脱を防ぎ、CTAクリック率の向上につながります。

フォームの簡素化・最適化

資料請求や問い合わせフォームなどの入力フォームで離脱が多い場合、ヒートマップやセッション録画を確認してどの項目でユーザーが脱落しているかを分析します。例えば「4項目中2項目入力したところで多くのユーザーが離脱している」ことが分かったなら、思い切ってフォーム項目を減らすことで完了率が改善します​。実際に、訪問者がフォームの半分程度入力した時点で離脱しているなら入力項目を短縮するだけでコンバージョンが向上した、という例もあります。

このようにヒートマップ分析で得られたデータに基づきフォームの長さや項目を見直すことは、有効な改善策です。

「クリックできないのにクリックされている」箇所の対策

ヒートマップを見ると、一見リンクではない画像やテキストにクリックが集中しているケースがあります​。ユーザーがそれをリンクと誤認している可能性が高いため、その死にクリック箇所には対策が必要です。具体的には、その要素を実際にクリック可能なリンクに変更するか、デザインを修正してユーザーが誤解しないようにします。例えば下線が引いてあるテキストはリンクと誤解されがちなので取り除く、重要そうな画像には適切にリンク設定する、といった対応です。

これによりユーザーの混乱を減らし、スムーズに目的の行動を取ってもらいやすくなります。

スクロール率の活用

スクロールヒートマップから、ユーザーがページのどこまで読み進めているかを把握できます。もし肝心の内容がページ下部にあり、大半のユーザーがそこまで到達していない場合は、コンテンツの構成を見直しましょう。重要な情報やフォームはより上部に持ってくる、あるいは長すぎる記事を分割して読む意欲を維持する工夫をします。

逆に、ほとんど読まれていない部分は思い切って削除するか、内容を充実させてユーザーの興味を惹くよう改善します。スクロールのデータは「ユーザーがどこで離脱したか」を示すため、コンテンツ配置の最適化に非常に有用です。

A/Bテストとの組み合わせ

ヒートマップ分析で得られた仮説(「○○が注目されていない」「△△にユーザーが集中しすぎて他がおろそかになっている」等)を検証するために、A/Bテストを活用しましょう。たとえばCTAボタンの色や配置を変えたバージョンAと現状デザインのバージョンBで比較テストを行い、どちらがクリック率やコンバージョン率が高いかを計測します。

ヒートマップはテスト結果の解釈にも役立ちます。どちらのバージョンがユーザーの関心をより集めたか、ヒートマップの色分布を比較することで一目瞭然です。ヒートマップとA/Bテストを組み合わせれば、感覚に頼らないエビデンスベースのサイト改善が可能になります​。

ユーザーフィードバックの収集

定量データであるヒートマップだけでは分からない「なぜ?」の部分を補うために、ユーザーフィードバックを併用するのも有効です。多くのヒートマップツール(例えばHotjarやLucky Orange)には簡単なアンケートポップアップやフィードバックウィジェットを表示する機能があります​。ヒートマップ上で異常にクリックが少ないエリアがあれば、そのページ閲覧後に「お探しの情報は見つかりましたか?」と尋ねるアンケートを出して原因を探る、といった使い方ができます。

ユーザーの生の声(定性データ)とヒートマップの数値データを組み合わせて分析することで、より確実な改善策を導き出せます。また、一部のツールではライブチャット録画セッションへの注釈機能もあるため、直接ユーザーと対話したり具体的な問題箇所を特定したりすることも可能です​。こうした多角的なアプローチで得たインサイトをもとにPDCAを回せば、コンバージョン率の継続的な向上が期待できます。

「Heat Map Tracker」の現状と代替プラグインの提案

かつてWordPressユーザーの間で利用されていた「Heat Map Tracker」というプラグインがあります。これはサイト訪問者のクリックやマウスの動きを記録し、ヒートマップとセッションリプレイを提供するツールでした。しかし2025年現在、このプラグインは事実上メンテナンスが停止している状態です。公式の情報によれば、最終更新日は2013年9月であり、その後10年以上アップデートが行われていません​。WordPress本体のバージョン要件も3.6.1までしか確認されておらず​、現行のWordPress環境では互換性やセキュリティ面で問題が生じる可能性が高いです。

こうした状況から、現在ではHeat Map Trackerの直接の代替となる最新のヒートマップツールやプラグインを利用することが推奨されます。幸い、前述のように多くの優れたサービスが存在しますし、WordPress向けにも使いやすいプラグインがあります。中でもおすすめなのが「Aurora Heatmap」「QA Heatmap Analytics」です。

Aurora Heatmap

WordPress公式ディレクトリで提供されている国産の無料ヒートマッププラグインです。プラグインをインストールして有効化するだけで特別な設定は不要​。PCとモバイルそれぞれのクリックヒートマップを管理画面からすぐに確認でき、無料版でも解析するページ数やPV数に制限がないのが特徴です​。シンプルながらサイト上のユーザー行動を直感的に把握できるため、初心者にも扱いやすいツールと言えます。

Aurora Heatmap

QA Heatmap Analytics

こちらもWordPress公式プラグインとして提供されている日本発の無料ツールです​。ヒートマップによる可視化はもちろん、ユーザーの行動を動画で録画再生できるセッションリプレイ機能を持ち、サイト改善ポイントを管理画面上で簡単に確認できます​。プラグインを入れておけば常にユーザー行動データが蓄積されるため、後から「どこで離脱されたのか?」といった疑問をすぐに検証できます。無料で使える手軽さから、「WordPressサイトならQA一択」と評する声もあるほど支持を集めています​。

QA Heatmap Analytics

これらのプラグイン以外にも、HotjarやMicrosoft Clarityの公式連携プラグインを利用して、外部サービスの強力な解析機能をWordPressサイトに組み込む方法も一般的です。たとえばHotjarやCrazy Eggは単純なスクリプト挿入用のプラグインを提供しており、設定画面にトラッキングコードを入力するだけで計測を開始できます。Microsoft Clarityも同様にスニペットを追加するか公式プラグインを使えば、すぐにヒートマップと録画を有効化できます。最新のツールはUIやサポートもしっかりしているため、古く更新停止したHeat Map Trackerに固執するより、これらモダンな選択肢へ移行する方が安全かつ効果的でしょう。

まとめ

ヒートマップは初心者にも扱いやすく、サイトの問題点発見からコンバージョン率向上まで幅広く貢献してくれる頼もしいツールです。2025年現在はツール自体も進化し、AIによる高度な解析も利用できるようになりました。まずは無料で使えるサービスやプラグインから試し、自社サイトでユーザーの動きを“見える化”してみましょう。そのデータをもとにPDCAを回せば、きっと今まで気づかなかった改善のチャンスが見つかり、コンバージョン率アップという成果につながるはずです。ぜひヒートマップを活用して、データドリブンなサイト改善にチャレンジしてみてください。

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