【2025年版】GA4で成果を伸ばすWEBサイト改善法|株式会社TREVOの実務ノウハウ

投稿日:2015.12.10.
更新日:2025.09.05.

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TREVOスタッフ
執筆 TREVOスタッフ

株式会社TREVOのブログは、Web制作の現場で日々奮闘しているスタッフが、企画・デザイン・開発・SEO・運用まで幅広いテーマで執筆しています。

「分かりやすく、役に立つ」ことをモットーに、ホームページ制作や運営のヒント、トレンド情報、日々の気づきを発信中です。大阪を拠点に、全国のお客様と向き合いながら培った現場目線のノウハウを、実体験ベースでお届けします。
初めてホームページ制作をご検討の方から、リニューアルや集客強化を考えている方まで、何かヒントになる情報があればうれしいです。
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板浪 雅樹
監修 板浪 雅樹

2005年から WEB 業界一筋。500サイト超を手がける SEO・WordPress のエキスパート。「公開後こそ本番」を掲げ、データ分析とユーザー視点で成果を引き出す運用を提案。

2005年に制作会社へ入社後、プログラマーからキャリアをスタート。サーバー構築・データベース設計で培った技術を強みに、WordPress テーマ/プラグイン開発やサイト移行の難案件を多数担当してきました。
2010年以降は SEO エンジニアとしても活動領域を拡大。コンテンツ設計・内部リンク最適化・高速化チューニングにより、競合の激しいビッグキーワードで上位獲得を実現してきました。
現在は TREVO のウェブディレクターとして、要件定義から運用改善まで一気通貫でリード。AI ライティングや GA4/Looker Studio を活用したレポーティング手法を開発し、「数字で説明できるサイト運用」をポリシーにクライアントの ROI 最大化を支援しています。
趣味/強み:筋トレとランニングで日々の集中力をキープ。複雑な課題を“仕組み”で解決するのが得意。
モットー:「サイトは資産。改善を止めた瞬間から価値は目減りする」

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SNS:x(旧 Twitter)@TREVO_WEB

大阪でホームページ制作と運用改善をしている株式会社TREVOの板浪です。この記事は、UA(ユニバーサルアナリティクス)前提で書いていた内容を2025年版としてGA4基準に全面リライトし、「WEBサイトをどう直せば成果が伸びるか」だけに焦点を当てて短くまとめ直しました。

やることはシンプルで、まず目的(問い合わせ・見積依頼など)をKey eventsとして定義し、トラフィック獲得×ランディングページ/エンゲージメント/Key eventsの3点で現状を把握。さらにSearch Consoleの検索クエリとつなげて「意図 → 着地 → 成果」の流れを一直線で確認します。改善はファーストビューの訴求→CTA配置→フォーム負担→表示速度の順に“小さく回す”のがコツで、手を入れたら4週間で必ず振り返る運用にします。

UAで触れていた「集客>キーワード>オーガニック検索」の説明は、GA4+Search Console連携の手順へ置き換え、用語もコンバージョン→Key eventsに統一。GA4は“どの体験が成果に近づけたか”を掴みやすいので、数字の見方そのものが改善の順番になります。

なお、生成AI搭載検索に対するGEO(Generative Engine Optimization)の専用計測は現状GA4にはありません。GoogleのAI Overviews/AIモード経由の流入はSearch Consoleのパフォーマンス合計に含まれる一方、GA4では通常の google / organic に混在し、AI経由かどうかをGA4単体で判別することはできません。GA4にGEO専用ディメンションやレポートを追加する計画は公表されていませんが、Search Console側の指標拡張や参照元区分が強化される可能性はあるため、公式アナウンスに合わせて本記事でも実務での見方と設定例を随時追記していきます。短いですが、現場で迷わない導線だけを残しました。

目的ファースト:何を増やしたいかを一言で決める

目的ファースト:何を増やしたいかを一言で決める

分析も改善も、最初に決めるのは「このページで何を増やすのか」というたった一言です。
例えば「問い合わせ」「見積請求」「採用応募」「来店予約」——1ページ=1目的に絞り、他は“寄り道(補助指標)”として扱います。目的がブレないほど、施策の優先順位は迷いません。

実装はシンプルです。
GA4で目的に対応するイベント(例:generate_lead/submit_form/tel_click)を計測し、管理>イベントでKey events(旧コンバージョン)に指定。さらにレポートや探索のビューでは、このKey events を最上段に固定して、毎回の判断材料を同じ場所に置きます。

以降の評価は、「Key events が増えたかどうか」だけでOK。もし増えていなければ、ファーストビューの訴求→CTAの配置→フォーム負担→表示速度の順で“最小の変更”を入れ、4週間で再確認します。

複数の行動を並べたい場合は、主目的はボタン、補助はテキストリンクなど視覚の格上げ・格下げで差をつけ、計測上も主=Key event/従=イベント(非Key)に区別します。
Search Consoleのクエリ(検索意図)と突き合わせれば、「この意図で来た人に対して、目的に近づけているか」を一本線で追えます。目的を一言で決め、Key events を軸に据える——それだけで、日々の改善は驚くほどクリアになります。

まず“現状”を3指標でつかむ(GA4)

まず“現状”を3指標でつかむ(GA4)

最短で“いま何が起きているか”を把握するために、GA4の3指標だけに絞って全体像を掴みます。ダッシュボードの期間は直近28日(もしくは過去30日)で統一し、判断のブレをなくしましょう。

流入の質

[レポート > 集客 > トラフィック獲得]を開き、source/medium × ランディングページでテーブルを見ます。狙いは「どの入口(流入元)から、どの扉(LP)が開かれているか」の対応関係を把握すること。google / organicや主要リファラ、広告別に並べ替え、セッション数が多いのに成果が弱いLPをあぶり出します。

体験の質

[エンゲージメント]ではEngaged sessions(エンゲージメントのあるセッション)Avg. engagement time(平均エンゲージメント時間)を確認。ここは“読まれているか、必要な情報に触れているか”の温度感です。セッションは多いのにEngaged sessions の比率が低い、あるいは平均エンゲージメント時間が短いページは、ファーストビューの訴求・導線・読みやすさに改善余地が大きいと判断します。

成果の近さ

[収益化]または[イベント]で、設定済みのKey events(旧:コンバージョン)の数・率をチェック。ここは“どれだけゴールに近づけたか”を示す最後の物差しです。流入の質が高いのにKey event率が低いLPは、CTAの配置・文言/フォーム負担/ページ速度のいずれかがボトルネックになっている可能性が高い状態と言えます。

この3つを同じ期間・同じ切り口で並べて見ると、「良い流入 × 弱いページ」が必ず浮き上がります。改善はそのページから着手。小さな変更(ファーストビュー→CTA→フォーム→速度の順)を入れて、4週間の数値で効果を判定し、次のボトルネックに移る。この循環が、最短で成果に近づく運用リズムです。

“検索の意図”を確認し、直す順番を決める(Search Console)

検索から成果までを一直線にするために、まずSearch Consoleの[検索パフォーマンス]で「ユーザーは何を求めて来たのか=意図」を掴みます。期間は直近28日で固定し、ページを1つ指定してクエリ→ページの並びを確認。表示回数・CTR・平均掲載順位を横目に、「このページはどんな言葉で期待されているか」を言語化しておきます。ここが曖昧だと、以降の改善が空回りしやすいです。

上位表示なのにCTRが低い

平均掲載順位が良いのにクリックされないのは、期待(クエリ)と見出し・タイトルの約束がズレているサイン。無理に詰め込まず、主要クエリを自然に先頭寄りに配置し、H1・導入文・見出しでも同じ“約束”を繰り返します。検索結果で比較される隣のページより「自分に合う」と即断できる言い回し(地域・対象・用途・価格帯など)を添えるとCTRは素直に上がります。メタディスクリプションは“答えの要点+差別化1点”にまとめ、切り捨てられても意味が通る一文で描く事が重要です。

クリックは多いのに成果が弱い

流入は取れているのにKey eventsが伸びない場合は、着地体験が意図とズレています。ファーストビューの要約と一次CTAで「このページで何が解決できるか」を即提示し、CTAは主目的1つに絞って視覚的に格上げします。フォームは“最小限+即時エラーメッセージ”へ整理し、電話やLINEなど代替の軽い行動も並べて“逃し”を減らします。検索クエリの温度に応じて、導入部の証拠(事例・実績・比較表・価格の目安)を前倒しすると、迷いが減って転換率が上がります。

「クエリ(意図)→着地(体験)→Key events(成果)の順で一本化すれば、直す順番は自動的に決まります。

まずは「意図に対する約束(タイトル・見出し)」、次に「約束を果たす体験(ファーストビュー→CTA→フォーム)」、最後に「速度や細部の磨き込み」。この順に小さく回し、4週間で数値を見て次のボトルネックへ移動する、これが遠回りを避ける最短コースです。

よくある“伸び代”と即効アクション

GA4やSearch Consoleを眺めていると、改善の余地がはっきり出やすい典型パターンがあります。ここでは実務でよく遭遇する“伸び代”と、その場で打てる即効アクションをまとめます。

直帰が高いランディング

訪問者が最初の数秒で離脱する場合は、ファーストビュー1スクロール内に情報を集約しましょう。成果ボタン、連絡先、提供価値の3点セットを配置し、訪問直後に「ここで解決できる」と理解させるのが最優先です。

CTA到達率が低い

ページは読まれているのにCTAにたどり着かないときは、段組みや余白で視線を誘導します。スマホなら特に、折りたたみナビ+追従CTAが効果的。縦長ページでも「常に行動の入り口が見える状態」をつくることが大切です。

フォーム離脱が多い

最後の一歩で離脱が増える場合は、入力項目を最小限に削減。さらに入力中にエラーを即時表示することでストレスを軽減します。加えて、プライバシー保護の明記をフォーム近くに置き、不安要素を取り除きます。

リピート流入が弱い

一度見てもらえても、再訪が伸びないケースでは、記事末に内部リンクで“次の一手”を提示しましょう。関連事例、価格表、FAQなどを自然に並べて、もう一歩深いページへ導くことで、再訪・回遊を強化できます。

表示のモタつき

GA4のイベントやLCP計測で速度に課題が見えたら、ヒーロー画像をプリロードし、サイズを適正化。さらに不要なJavaScriptを削減すれば、体感スピードが改善されます。速度は成果にも直結するため、優先度高めで着手して損はありません。

これらはどれも大きなリニューアルではなく、小さな即効アクション。GA4の数値を見ながら4週間ごとに回すだけで、成果の曲線は確実に変わっていきます。

UA表現の“置換表”で迷わない(最小限)

UA時代の記事をそのまま読むと「画面が違う」「導線が見つからない」と迷いやすいポイントがあります。ここでは最小限の置換表だけ押さえておけば、GA4で迷わず対応できます。

「集客 > キーワード > オーガニック検索」(UA)

UAでは自然検索キーワードをここで確認していましたが、GA4には同じ導線は存在しません。代わりにSearch Consoleの「検索パフォーマンス」でクエリを確認し、必要に応じてGA4と連携することで、GA4レポートの「集客 > Search Console」セクションにクエリやランディングページを統合表示できます。

「コンバージョン」(UA)

UAでのコンバージョンは、GA4ではKey eventsに名称変更されています。ゴールはイベントとそのパラメータで柔軟に管理可能になったため、「問い合わせ送信」「電話クリック」「資料DL」など目的に合わせてイベントを定義し、Key eventsとして指定すればOKです。

「ビュー/プロパティのフィルタで社内除外」(UA)

UAではビューのフィルタで社内アクセスを除外できましたが、GA4にはビューがありません。代替はデータストリーム設定+除外条件です。具体的には「内部トラフィックのIP除外」や「不要なリファラの除外」ルールを作成し、数値を歪めないよう調整します。

この3つを理解しておけば、UAの記事を読み返しても迷わずGA4に置き換えられます。「UAでこう書かれていたけど、GA4ではどこを見ればいい?」という疑問は、この置換表でほとんど解決できます。

TREVO式・最短ループ

TREVO式・最短ループ

WEBサイト改善は大がかりに見えますが、順番を固定すれば迷わず回せます。私たちが実務で回している“最短ループ”は次の5ステップです。

目的を1つ決める

ページごとに「問い合わせ」「資料請求」「採用応募」など1ページ=1目的を明確に設定します。これをGA4のKey eventsとして登録し、最上段に置くのが出発点です。

GA4で流入×LP×Key eventsを確認

[集客 > トラフィック獲得]×[イベント/Key events]を組み合わせ、どの流入がどのLPにつながり成果を生んでいるかをチェック。良い流入なのに成果が薄いページを優先ターゲットにします。

Search Consoleでクエリと意図を合わせる

Search Consoleの検索パフォーマンスでクエリとランディングページを突き合わせます。**「この意図で来ている人に、ちゃんと応えられているか」**を検証し、タイトル・見出しを調整します。

ファーストビュー→CTA→フォームの順で最小修正

改善の順番は固定化。ファーストビューの訴求 → CTA配置 → フォーム負担の順に“小さく回す”ことで、手数を入れすぎずに成果を見極められます。

4週間の数値で是非を判断(伸びなければ次のボトルネックへ)

変更後は4週間のGA4データで成果を確認。Key eventsが改善しなければ、次のボトルネックに移ります。常に「1目的→流入→意図→体験→成果」の流れで評価し続ければ、無駄な試行錯誤を減らし、短期間で成果につなげることができます。

まとめ

日々の運用現場で実際に成果につながった手順をUA表現を排除し、GA4を前提に再構成したものです。改善の基本は「目的を一つに定める」「流入→体験→成果を3指標で確認する」「検索意図と着地体験を合わせる」「小さく修正して4週間で評価する」という流れに尽きます。複雑なツール設定よりも、このシンプルなループを続けることで、着実に成果が積み重なっていきます。

もし詳しい設定やダッシュボードの雛形が必要でしたら、Key eventsに特化したGA4レポートテンプレートや、Search Consoleとの連携手順書もご用意できますので、お気軽にご相談ください。

また、関連情報として、先日リライトした記事 「アクセス解析の重要用語と意味・効果|サイト改善に役立つ指標一覧」 も参考になります。GA4の基礎知識と合わせて読んでいただくと、より理解が深まるはずです。

TREVOで描いた参考記事

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