新規ユーザーとリピーターの違いから読み解く、CV改善を実現するWeb戦略
ホームページに訪れるユーザーには大きく分けて2種類、「新規ユーザー」と「リピーター」が存在します。そして両者は、サイト内での行動や意図、求めている情報、コンバージョンに至るまでの経路に明確な違いがあります。
私たち株式会社TREVOでは、大阪を拠点に中小企業を中心としたWeb制作・リニューアルを行っており、日々「どうすれば成果につながるホームページが作れるか」という課題に向き合っています。その中で感じるのは、サイトの成長=リピーターの育成とその行動の最適化がカギだということです。
この記事では2015年9月17日に書いた「2015年9月17日」をリライトして、Googleアナリティクスなどの無料ツールだけでも新規・リピーターの行動分析が可能であること、そして、そこから見えてくる「成果につなげるためのWeb改善手法」を、TREVOの実務視点から具体的にご紹介していきます。
新規ユーザーとリピーター、それぞれの傾向を掴む
新規とリピーターでは、行動パターンが明確に異なります。
新規ユーザー | リピーター | |
---|---|---|
直帰率 | 高い | 低い |
滞在時間 | 短い | 長い |
ページビュー | 少ない | 多い |
コンバージョン | 低い | 高い |
リピーターは、既にサイトの構造やサービス内容を理解した上で再訪してくれるため、興味のある情報に的確にアクセスし、最終的に問い合わせや申し込みなどのコンバージョンへつながる確率が高い傾向があります。
逆に、新規ユーザーにとっては「このサイトは自分に関係あるのか?」「安心できる会社なのか?」という“信頼のハードル”を越えてもらう必要があります。この信頼の構築が、最初の大きな壁なのです。
なぜ「リピーター」に注目すべきなのか?
多くの企業が「新規獲得」に注力します。しかし、コンバージョン率を本気で高めようと思ったとき、見るべきはリピーターの行動です。
私たちTREVOでも、実際にサイト改善の施策を立てる際、リピーターの動きを重点的に確認しています。なぜなら、滞在時間が長い/ページビューが多い/CV率が高い=信頼されている証であり、そのユーザーたちが「本当に求めている情報」を把握することで、他のユーザーも同じような行動へ導くことができるからです。
実績ページを起点にCV率が1.5倍へ改善
あるBtoBサイトの事例をご紹介します。
そのサイトでは「料金表」ページをメインに訴求していましたが、Googleアナリティクスでリピーターの行動を分析したところ、最も滞在時間が長く、遷移率も高かったのは“実績紹介”ページだったのです。
これに基づき、実績ページの下部に無料相談への導線を明示し、「同様の業種に強いこと」や「具体的な成功事例」などの説明を追加。更新頻度も上げて内容をブラッシュアップした結果、コンバージョン率が約1.5倍に改善されました。
MAツールがなくてもできる行動分析とは?
マーケティングオートメーション(MA)ツールがあれば、ユーザーごとの行動履歴やスコアリングが可能になります。しかし、導入コストや運用リソースの面で、実際には導入が難しい企業も多いのが現実です。
だからこそ、私たちはGoogleアナリティクスとSearch Consoleをフル活用しています。
- 滞在時間が長いページ → 情報が評価されている
- 直帰率が低いページ → 他のページに興味を持たれている
- 離脱率が高いページ → 導線の改善余地あり
- ユーザーの流入経路(Organic/SNS/Referralなど) → 施策の効果確認
これらを手作業で確認・記録しながら、毎月の更新や改善に役立てています。
新規ユーザーを定着させるために
新規ユーザーに刺さるページ構成やコンテンツとは、「役立つ」「信頼できる」「使いやすい」と感じてもらえる情報です。
- 実績ページの強化「事例がある=信頼できる」という構図
- 用語集の設置は、検索からの流入導線をつくり、他ページへの誘導も可能
- 料金ページの透明性「安心感」を与える明朗会計の記載
また、大阪では合い見積もりが前提であることも多く、「まずは見積もりだけ」「無理な営業はしない」といった一言があるだけで、問い合わせへの心理的ハードルが一気に下がります。
TOPページ以外の入口をどう活かすか?
現在のサイト流入の多くは、「TOPページ以外」からの訪問です。
- ブログ記事
- 用語集
- 実績紹介
- 採用情報ページ など…
ここで重要なのは、「そのページに訪れた人を、いかに他ページに誘導できるか」ということです。
私たちは、関連記事へのリンク設置や、「この内容が気になるなら無料相談してみませんか?」といった自然なCTAを各所に配置しています。
こうした工夫で、読み物から問い合わせへの導線をスムーズにつなげる設計が可能になります。
コンテンツの更新と社内のPDCAが成果を生む
公開した記事は「資産」です。しかし、そのまま放置していては資産価値は目減りしていきます。
私たちTREVOでは、アクセス解析の結果をもとに「反応が良かった記事」「読まれていない記事」などを定期的に振り返り、必要に応じてミーティングを開いています。
スタッフ同士で「どこが良かったのか?」「どう改善するか?」を共有し、リライトや追記で改善。
リピーターが再訪したときに「前より分かりやすくなってる」と感じてもらえるよう、常に手を加えています。
新規ユーザーを定着させるために
今後は、新規ユーザー向けの情報発信にも力を入れていきます。
具体的には
- ホームページ運用のコツをブログ記事で定期発信
- よくある質問や失敗談をコンテンツ化
- 「ホームページの活用方法」や「制作後のメンテナンス」などのノウハウ記事
また、TOPページ以外からのアクセスを活かす施策として、用語集ページやブログ記事からの流入後に「関連する他のサービス」へスムーズに興味をもってもらえるような導線設計も強化していきます。
まとめ
- コンバージョン率を改善したいなら、リピーターの行動分析が鍵
- MAツールがなくても、Googleアナリティクスで十分なデータは取れる
- 新規ユーザーには「信頼感」を、リピーターには「継続価値」を提供する設計が重要
- コンテンツは公開して終わりではなく、改善・共有・リライトが成果を生む
- SEOとユーザー体験はつながっている
ホームページは一度作って終わりではありません。“育てていく”感覚こそが、長期的な成果につながる最善の道だと私たちは確信しています。
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