ホームページのSEOを見直すなら今!WordPress管理画面から始める実践対策

投稿日:2020.12.25.
更新日:2025.05.27.

SEO

WordPress

運用

株式会社TREVOの月額制ホームページ制作サービス
PR

板浪 雅樹
執筆・編集 板浪 雅樹

2005年から WEB 業界一筋。500サイト超を手がける SEO・WordPress のエキスパート。「公開後こそ本番」を掲げ、データ分析とユーザー視点で成果を引き出す運用を提案。

2005年に制作会社へ入社後、プログラマーからキャリアをスタート。サーバー構築・データベース設計で培った技術を強みに、WordPress テーマ/プラグイン開発やサイト移行の難案件を多数担当してきました。
2010年以降は SEO エンジニアとしても活動領域を拡大。コンテンツ設計・内部リンク最適化・高速化チューニングにより、競合の激しいビッグキーワードで上位獲得を実現してきました。
現在は TREVO のウェブディレクターとして、要件定義から運用改善まで一気通貫でリード。AI ライティングや GA4/Looker Studio を活用したレポーティング手法を開発し、「数字で説明できるサイト運用」をポリシーにクライアントの ROI 最大化を支援しています。
趣味/強み:筋トレとランニングで日々の集中力をキープ。複雑な課題を“仕組み”で解決するのが得意。
モットー:「サイトは資産。改善を止めた瞬間から価値は目減りする」

執筆記事:記事一覧ページ
SNS:x(旧 Twitter)@TREVO_WEB

WordPressで構築したホームページは、テーマやプラグインが日進月歩で進化し、Googleの検索アルゴリズムも絶えずアップデートされています。そのため、以前は効果的だったSEO設定や表示パフォーマンスが、気づかぬうちに現代の基準からズレてしまい、検索順位やアクセス数がじわじわと低下するリスクを抱えています。

本記事では、テクニカルSEOの見直しからモバイル最適化、内部リンク設計、E-E-A-Tの強化、オフページ対策まで、WordPress管理画面から一つひとつ手を入れていくための実践的な点検フレームを紹介します。

なお本稿は、2020年12月25日に公開した「WordPressのSEO対策を見直すポイントリスト」をベースに、2025年現在の検索アルゴリズムやSEOプラグインの進化、ユーザー体験指標の変化(Core Web Vitals、INPなど)を反映し、大幅なリライトを行った最新版です。旧記事をご覧いただいた方も、新たな気づきを得ていただける内容になっていますので、ぜひ改めてご活用ください。

今こそWordPress SEOを見直す三つの理由

今こそWordPress SEOを見直す三つの理由

1つ目は検索アルゴリズムの加速度的な進化です。近年はE-E-A-TやCore Web Vitals、さらにINPなど新しい評価指標が導入され、従来型の最適化だけでは十分に評価されにくくなりました。
2つ目はユーザー行動の変化です。音声検索やAIサマリーの普及により、クエリは会話的かつ意図重視へとシフトしています。
3つ目は競合環境の激化です。CMSの進化と生成AIの台頭で制作障壁が下がり、良質な情報が短期間で量産される時代に突入しました。これら三要因が交差する今こそ、SEO戦略を総点検する絶好の機会です。

アルゴリズムの進化と検索行動の変化

GoogleはMUMやSGEをはじめとするAIモデルで検索意図を多角的に解析し、文脈・専門性・信頼性を総合評価する仕組みを強化しています。同時にユーザー側はゼロクリックリザルトやボイスサーチで即答を求めるようになりました。サイトは速度・構造・意図一致コンテンツを総合的に磨く必要があります。

成功事例

テンプレート刷新と用語集追加でアクセス60%増

当社が2021年に実施したリニューアルでは、

  • 軽量テーマへの刷新でLCPを改善
  • 実績ページをケーススタディ形式に改装
  • 業界用語集を追加しロングテール流入を獲得

という三つの大幅な改善策が柱となり、オーガニックセッションは半年で 約60%増 を達成しました。
実際にはこれらに加えて、内部リンクの再配置やメタ情報の整理、画像フォーマットの最適化など数十項目に及ぶ細かなチューニングを併せて実施しています。
本記事では、特に効果が大きかった上記三施策の全プロセスに加え、こうした地道な調整をどのように組み合わせて再現性の高い成果へ結びつけたかも詳しく紹介します。

テクニカルSEO総点検

速さ・モバイル・インデックスを極める

検索順位に直結するパフォーマンス指標は LCP ≤ 2.5 s / CLS ≤ 0.1 / INP ≤ 200 ms が目安です。
まず PageSpeed Insights で URL をテストし、ラボデータとフィールドデータを比較。スコアが振るわない場合は次の流れで改善します。

サイト表示速度と Core Web Vitals・INP 対応チェックリスト

改善後は CrUX ダッシュボード(Looker Studio)で実ユーザーデータを追跡し、28 日移動平均が基準値を下回らないか定期モニタリングします。

チェックポイント推奨アクションWP での実装例
画像最適化WebP/AVIF 変換・遅延読込EWWW Image Optimizer +loading="lazy"
CSS 圧縮未使用 CSS を除去・結合WP Rocket「クリティカル CSS」
JavaScript 遅延読込defer/async属性Autoptimize 設定画面
フォント表示font-display:swapを適用functions.php で<link rel="preload">
サーバー応答LiteSpeed Cache・HTTP/3 対応LSCWP プラグイン + QUIC 有効
INP 最適化インタラクティブ要素で CSS-only に置換ハンバーガーメニューを CSS トグル化

モバイル UX /レスポンシブ最適化とモバイルフレンドリーテスト活用

Google のモバイルファーストインデックスでは モバイル版が正。PC 専用パーツや横幅固定テーブルが残っていると評価が下がります。

1.ビューポート設定

<meta name="viewport" content="width=device-width,initial-scale=1">

2.ブレークポイントの整理

例:min-width: 375px / 768px / 1024px の3層でシンプルに。

3.タップ要素の最小サイズ

48×48 px 以上、line-height:1.6 で誤タップを防止。

4.Mobile Friendly Test で検証

エラーが出た要素を DevTools「Rendering」→「Emulate touch」で手早く再現。

5.CLS リファクタリング

画像・広告は width と height を事前宣言、レイアウトシフトを抑止。

パーマリンクと URL 設計と失敗しない変更手順と 301 運用

公開済み URL の変更は最終手段。どうしてもスラッグを整えたい場合は次の4ステップで進めます。

  • 全ページを Screaming Frog でクロールし一覧化
  • 新旧 URL 対応表をスプレッドシートで管理
  • Redirection プラグインで 301 を一括登録
  • Search Console「インスペクト」で個別に再クロール要求

.htaccess 直書きよりプラグインの方がヒューマンエラーを防げます。内部リンクは Search Replace DB などで一括置換し、重複ページを残さない ことがポイントです。

インデックス制御

XML サイトマップ

XML サイトマップ

Rank Math で /sitemap_index.xml を自動生成 → GSC へ送信。更新通知は「即時」。

robots.txt

開発中ディレクトリやテストサーバーを誤って許可しないよう注意。

User-agent: *
Disallow: /wp-admin/
Allow: /wp-admin/admin-ajax.php

noindex の活用

重複しやすいタグアーカイブ・サンキューページ・サイト内検索結果は noindex,follow。Rank Math なら編集画面で簡単に切替え。

クロール統計(GSC)で「ページを見つけられませんでした」が急増したら 404 ➜ 301 の整備漏れを疑います。

セキュリティと更新管理

Google は 安全ではないサイトを検索結果で警告 します。被害が出る前に下記を徹底。
ハッキングによる改ざんやマルウェア混入は 即座にインデックス削除・順位急落 に直結します。技術的な“土台”を守ることは、コンテンツ強化と同じくらい重要です。

項目推奨措置
WordPress コア自動更新 ON+メジャーアップデート前にステージング確認
プラグイン/テーマ使用中リストを四半期ごとに棚卸し、不要なものは削除
WAF & ブルートフォース防御Wordfence または All-in-One WP Security で2段階認証
SSL & HSTSHTTP 2xx ページはすべて HTTPS に統一、Strict-Transport-Securityヘッダを追加
定期バックアップOff-site(S3・Backblaze 等)へ暗号化して 30 日保持
セキュリティレポートGoogle Cloud Armor などを利用する場合は月次で CVE を確認

サイト構造と内部リンク戦略とユーザーとクローラーを導く設計図

サイト構造と内部リンク戦略とユーザーとクローラーを導く設計図

コンテンツハブとトピッククラスターの作り方

検索エンジンが重視するのは「ページ単体の出来」よりも「サイト全体としてそのテーマをどれだけ深く掘り下げているか」です。そこで有効なのがハブ&クラスター構造。

ピラーページ(ハブ)を決める

例として「WordPress SEO」の総合ガイドを1本用意し、主要キーワードを網羅的に解説します。このピラーページが検索結果で狙う“メイン看板”です。

クラスター記事で深掘りする

パーマリンク最適化、Core Web Vitals、画像圧縮などサブテーマごとに詳細記事を作成し、ピラーページへリンク。逆にピラーページから各クラスターへもリンクを張り、双方向の回遊を促します。

用語集やチェックリストで“枝葉”を増やす

ロングテール対策として、クラスターの補足資料になる用語解説や実践チェックリストを追加。TREVOの事例では、この“枝葉”が検索流入の約25%を占めるまで成長しました。

この構造を定期的に見直し、クラスター同士の重複や情報の陳腐化を防ぐと、検索エンジンはサイト全体を“専門性の高い情報集合体”として評価します。

効果的なアンカーテキストとリンクエクイティ分配

内部リンクのアンカーテキストは“クリックを促す案内板”であり、同時にクローラーへトピックを伝える信号でもあります。

自然文の中に溶け込ませる

「こちら」や「詳しくは」だけでは文脈が伝わりません。例えば「パーマリンク設定の手順を詳しく知りたい方はこちら」のように、リンク先の内容を要約する語を含めます。

キーワードを過度に詰め込まない

「WordPress SEO パーマリンク 設定 方法」など不自然な羅列は逆効果。あくまで文章として読める形に整えます。

リンクエクイティの“過不足”を防ぐ

ハブページへはサイト内の主要ページから集中してリンクを送り、重要度を明示。一方でフッターやサイドバーの“常設リンク”が多すぎるとエクイティが希薄化します。重要度に合わせてリンク数と設置場所を調整しましょう。

実装後は Google Search Console の「リンク」レポートで内部リンクの偏りを確認し、定期的にバランスをチューニングします。

パンくずリスト・グローバルナビ・フッターリンク最適化

サイト全体の回遊とクローラー誘導を支える“静的リンク”の最適化ポイントです。

パンくずリスト

  • 階層の深さを3クリック以内に抑える:ユーザーが現在地を把握しやすく、クローラーもカテゴリー構造を理解しやすくなります。
  • 構造化データを付与:schema.org/BreadcrumbList をマークアップするとリッチリザルト表示の可能性が高まります。

グローバルナビ

  • トップレベルは6項目以内を目安に。あれもこれも並べるとユーザーが迷い、リンクエクイティも分散します。
  • 優先度に応じた並び替え:お問い合わせや主要サービスなど、コンバージョンに直結する項目を左(モバイルでは上)へ配置。

フッターリンク

  • 二次ナビゲーションとして整理:会社情報、プライバシーポリシーのほか、ピラーページや人気クラスターへのリンクを配置し、ハブへの流入経路を確保します。
  • rel=”nofollow” の使い所:外部サービスへの著作権表記や不要な外部リンクには nofollow を付与し、内部エクイティを温存します。

これらの設計を一度に完璧に仕上げる必要はありません。重要なのは定期的な計測と微調整のサイクルを回すこと。パンくずを追加したらクリック率を、アンカーテキストを変えたら順位とCTRを、それぞれデータで確認し、また改善する――その繰り返しが検索評価をじわじわと押し上げます。

コンテンツSEO:E-E-A-Tで“読まれる”記事を量産する

20201525-1

キーワードリサーチで“検索意図”を読み解く

検索順位が伸び悩む記事の多くは、そもそもユーザーが抱える疑問を外しているケースがほとんどです。私はリサーチを「量」より「深さ」に振り切り、次の三段階で意図を掘り下げています。

サジェストと関連キーワードを洗う

Ahrefs や Googleサジェストで語尾に「とは」「方法」「価格」などを付け、クエリの“動詞”を抜き出します。

SERP を“5W1H”で観察

上位10件を開き、どのような切り口(Who/What/How…)が評価されているかを表に整理。情報・比較・購入など検索意図を分類します。

ギャップを特定し構成に落とす

上位に不足している角度(例:実測データやトラブル時の対処法)を“差別化パーツ”として見出しへ組み込みます。

こうして導いた構成は、読者の疑問をピンポイントで解決し、Google からも「網羅性」と「独自性」を同時に評価されやすくなります。

タイトルタグとメタディスクリプションで CTR を伸ばす

検索結果で「クリックされるか否か」はタイトルと説明文しだい。私が実践する改善ポイントは三つ。

  • 数字+ベネフィット:「2分で理解」「60%改善」など具体的成果を示す
  • 共感ワードを先頭へ:「初心者でも簡単」「専門家が解説」など読者属性を明示
  • メタディスクリプションに行動を促す動詞:「チェック」「ダウンロード」の一語で CTR が数ポイント上がることも

変更後は Search Console の「検索パフォーマンス」レポートで14日間の CTR を比較し、実数値で効果を測定します。

見出しタグとスキーママークアップのベストプラクティス

1ページに H1 は1つ。H2→H3→H4 の階層を崩さない——ここまでは教科書どおりですが、さらに 目次用スキーマ(TableOfContents) を追加し、見出し階層をマシンリーダブルにする事もかのうです。WPプラグインのRank Math ならチェック一つで有効化でき、長文記事でもジャンプリンク付きのリッチリザルトが出やすくなります。

<script type="application/ld+json">
{ "@context":"https://schema.org",
  "@type":"Article",
  "tableOfContents":{
    "@type":"ItemList",
    "itemListElement":[
      { "@type":"ListItem","position":1,"name":"サイト速度改善" },
      { "@type":"ListItem","position":2,"name":"モバイルUX" }
    ]
  }
}
</script>

オリジナリティを生む一次情報・事例・データの盛り込み方

E-E-A-Tで最も差が付くのは「一次情報」です。TREVOでは次の素材を積極的に記事へ埋め込みます。
数値の裏付けがあるだけで記事の説得力は段違いに上がり、被リンク獲得率も高まります。

素材収集方法記事への落とし込み例
実測データPageSpeed Insights / GA4スクリーンショット+改善前後のグラフ
案件事例クライアント許諾のうえ匿名化Before/After 比較画像+ KPI 推移
開発メモgit のコミットログコード抜粋+実装ポイント解説

定期リライトとコンテンツ鮮度管理のワークフロー

WordPressでは公開日と更新日を分けて管理可能です。私は 「90日ルール」 を設け、主要記事を必ず四半期ごとに棚卸しします。

  1. GA4で 90 日間の流入・直帰率を抽出
  2. 順位・CTR が下がった記事を優先順位づけ
  3. 競合 SERP を再調査し“差分”を追記
  4. 更新日を変更し「更新」タグを付与
  5. Search Console で検査→再クロール依頼

こうして記事を“呼吸”させ続けるとクローラーが頻繁に巡回し、全体のインデックス評価も底上げされます。小さな追記でも、積み重ねることでサイトが常に最新情報を提供していると Google に認識されるのがポイントです。

WordPress固有の設定とプラグイン最適化

主要SEOプラグイン比較

WordPressサイトでは “SEOプラグインは一本化” が鉄則です。機能が重複するとメタタグが二重生成されたり、構造化データが競合して意図しないマークアップになることがあります。まずは代表的な三つの特長を整理して、プロジェクトに合う一本を選びましょう。

プラグイン強み弱みおすすめケース
Yoast SEOUIが分かりやすく学習リソースも豊富。可読性分析が日本語でも機能無料版でスキーマ設定が限定的初心者、社内で運用を引き継ぐ可能性が高いサイト
All in One SEOセットアップウィザードが丁寧。ローカルSEO・WooCommerce連携が強い無料版は細かな項目を変更できずやや物足りない実店舗・ECでローカルや商品構造化が必須のサイト
Rank Math無料でも高度なスキーマ・GSC連携・内部リンク提案を搭載機能が多く設定画面が肥大化。初心者には迷いやすいデータドリブン運用、複数著者で細部まで制御したいサイト

選定のポイント

  • 必須機能を書き出す(XMLサイトマップ、構造化データ、自動内部リンクなど)
  • 各プラグインのモジュールをON/OFFし、不要機能を無効化
  • テーマ側のSEO設定は必ずOFFにして競合を防止

テーマ内SEO機能の無効化とプラグイン競合の回避術

有料テーマや多機能フレームワークは、タイトル・メタディスクリプション・OGP などを独自に生成することがあります。

  1. 外観 → テーマ設定 → SEO を確認し、項目をすべて無効化。
  2. functions.php で add_theme_support( ‘title-tag’ ); を削除しているテーマは、SEOプラグインのタイトル出力と競合する場合があるため要チェック。
  3. すでにメタタグが二重になっていないか Chrome DevTools「Elements」→ <head> を確認。重複していたらテーマ側をOFFに。

複数のSEOプラグインを同時に有効化すると サイトマップURLが重複 し Search Console にエラーが出ることがあります。必ず 1プラグインのみ を残し、残りは「停止 → 削除」まで実行してキャッシュもクリアします。

速度系プラグイン × 画像圧縮プラグインの理想的コンビ

高速化は キャッシュ系 と 画像最適化系 を役割分担させると安定します。

1.WP Rocket(または LiteSpeed Cache)を軸にする

  • HTML/CSS/JS縮小と結合、Critical CSS 生成、遅延読込を一括制御
  • オプションで Object Cache Pro を併用するとデータベース負荷も軽減

2.画像圧縮は Smush / EWWW / ShortPixel のいずれか一本

  • アップロード時に WebP または AVIF を自動生成
  • srcset を維持しつつオリジナルは非公開ディレクトリへ退避して容量節約

3.ページビルダー利用時の注意

  • Elementor や Divi はインラインCSSが多く、「CSS結合」はOFF にするとレイアウト崩れを防げるケースが多いです。

実装フロー例

  1. WP Rocket をインストール → ライセンス認証
  2. 「キャッシュ」「最適化」タブで JS 遅延読込と CSS クリティカル生成をON
  3. Smush を導入 → 「自動圧縮」「遅延読み込み」をON、WebP 変換を有効
  4. PageSpeed Insights で再計測し、CLS・INP が改善したか確認

無闇にプラグインを増やすより「キャッシュ + 画像圧縮 + セキュリティ + SEO」の4カテゴリに絞り、それぞれ“1本ずつ”選定するのがトラブルを最小化するコツです。

画像・メディア最適化とアクセシビリティ

画像は「目を引くデザイン要素」であると同時に、ページスピードや検索評価を左右する重たい要因にもなります。ここでは ページ体験指標(特にCLS) を改善しつつ、検索流入を底上げするためのメディア最適化フローをまとめました。

WebP/AVIF導入と CLS 削減ステップ

変換ツールを一本化

Smush Pro や EWWW Image Optimizer に絞って WebP/AVIF を自動生成。プラグインを重複させるとファイル競合で 404 が出ることがあるので要注意。

<picture> 要素でフォールバック

Core Web Vitals の計測では、width と height を先に宣言しておくとレイアウトシフト(CLS)がほぼゼロになります。

<picture>
  <source srcset="hero.avif" type="image/avif">
  <source srcset="hero.webp" type="image/webp">
  <img src="hero.jpg" width="1200" height="675" alt="TREVOのWordPress制作事例">
</picture>

LCP 画像は「プリロード+優先」

ファーストビューで最大ペイロードを占めるヒーロー画像は fetchpriority=”high” を付与し、読み込み順序をブラウザに明示します。

<link rel="preload" as="image" href="/img/hero.avif" type="image/avif" imagesrcset="/img/hero.avif 1x, /img/hero@2x.avif 2x" fetchpriority="high">

Lab→Field データの確認

PageSpeed Insights で改善を確認したら、CrUX(フィールドデータ)が更新されるまで28日間はウォッチ。CLS が 0.1 を超える場合は、広告や埋め込みのサイズ宣言漏れを疑いましょう。

alt 属性とキャプションで検索流入を増やすポイント

alt 属性は“画像のタイトルタグ” と考えてください。スクリーンリーダーの読み上げや Google 画像検索の文脈判断に使用されます。

  • キーワードは自然に1回:詰め込みはスパム判定リスク。
  • 何を/なぜ伝える画像か を文章で簡潔に。
やってはいけない例改善例
<img alt="SEO"><img alt="WordPress SEOで表示速度を改善する方法を示したグラフ">
<img alt="trevo"><img alt="株式会社TREVOが制作したレスポンシブWebデザインの実装例">

キャプションと <figure> の活用

figcaption にデータや数値を記す と、ページ本文に書かなくても検索クローラーが文脈を理解しやすくなります。
Rank Math を使う場合、Title & Caption AI モジュールをONにすると画像メタも一括最適化可能。

<figure>
  <img src="lcp-before-after.webp" width="800" height="450" alt="LCP改善前後の比較グラフ">
  <figcaption>LCPを1.9秒→1.1秒へ短縮した測定結果(TREVOテスト環境)</figcaption>
</figure>

ポイントは “速さ+意味づけ” の両立。

WebP/AVIF で容量を削り、width/height でCLSを潰し、alt/キャプションで検索意図を補強——この三段構えを徹底することで、UX と SEO を同時に底上げできます。

オフページSEO&SNS拡散

“リンクしたくなる”コンテンツ企画と発信方法

編集部がリンクを張りたくなる基準は「引用価値」と「再利用価値」。TREVOでは次の4タイプを重点的に企画します。

企画タイプ核心アイデア例(WordPressテーマ)発信ポイント
データリサーチ公的統計や独自アンケートを可視化「大阪府内企業100社の表示速度平均とCVR相関」元データをGoogleスプレッドシートで公開し埋め込み可にする
チェックリスト/テンプレ読者が“そのまま使える”フォーマット「SEO記事テンプレート Notionリンク付き」CC BYで配布し引用許諾を明示
ケーススタディBefore→Afterが数字でわかる事例「WP Rocket導入でLCP51%短縮」キャプチャ+GA4グラフで裏付けを示す
インタラクティブツール検索意図と絡む計算・診断「CLS自動判定ブックマークレット」JSコードをGitHubに公開しREADMEで記事へリンク

公開直後に PR先リストを三段階で回す と拡散効率が高まります。

  • 同業/取材経験のあるメディア 10 件へパーソナライズメール
  • X・Threads で専門家をメンションし議論を誘発
  • GitHub・Notion・SlideShare へ二次コンテンツを投稿し “帰りリンク” を設置

OGP最適化でクリック率を高める SNS 共有テンプレート

検索流入だけでなく SNS 経由のセッションが被リンクを呼ぶ──その起点が OGP タグです。

<!-- 1200×630px / 1.91:1 推奨 -->
<meta property="og:title"       content="WordPress高速化でCVR1.5倍──実測データと具体策5選" />
<meta property="og:description" content="LCP1.9s→1.1s/INP150ms達成のフローを実案件で公開。チェックリスト付きで今日から実装。" />
<meta property="og:image"       content="https://www.trevo-web.com/ogp/wp-speed.jpg" />
<meta property="og:url"         content="https://www.trevo-web.com/column/wp-speed-case" />
<meta property="og:type"        content="article" />
<meta name="twitter:card"       content="summary_large_image" />

MEO&ローカルシグナルを取り入れる場合の注意点(大阪事例含む)

大阪エリアで制作案件を獲得するなら MEO(Googleビジネスプロフィール最適化) が強力な補完施策になります。

NAP完全一致を徹底

ウェブサイトのフッター・構造化データ・GBプロフィールで住所表記(「大阪市中央区…」)を統一。

主要カテゴリは“Web制作会社”を第一に

サブカテゴリに「マーケティング代理店」「SEO対策サービス」を追加。

投稿機能でブログの要約+リンクを週1更新

「大阪の企業サイトでCore Web Vitalsを改善した手順」など地名+専門トピックを織り交ぜる。

ローカルリンクビルディング

「大阪商工会議所」「Osaka-Startup Forum」など地域ポータルで会社紹介ページを作成し、dofollow リンクを獲得。

クチコミ管理

制作完了後に Google レビューを依頼し、返信でキーワードを自然に含める(例:「WordPressの高速化をご評価いただき~」)。

注意点

  • 不自然に「大阪」「心斎橋」などを詰め込みすぎるとローカルスパム扱い。ユーザー文脈優先でキーワードは月1~2回の頻度が安全ライン。
  • 近隣都市(堺市・吹田市など)のキーワード展開は、実績が無ければエリアページを増やさずまずは事例記事で試験する。

検索面での“広域 to ローカル”導線+Googleマップ面での“近距離検索”の両輪が回ると、指名検索と自然リンク獲得の好循環が生まれます。

データドリブン運用

データドリブン運用

SEOは「設定して終わり」ではなく、測定 → 分析 → 仮説 → 改善 → 再測定を繰り返すことで成果につながる持続的な運用型施策です。
ここではWordPressサイトの運用において、Google Search Console(GSC)・Googleアナリティクス4(GA4)を活用した“データに基づくSEO改善サイクル”のまわし方を解説します。

KPI設定 ―― 順位・CTR・CVRをどう追うか

1. 順位(平均掲載順位)

  • 使用ツール:GSCの「検索パフォーマンス」レポート
  • 追う単位:重要キーワード×URLごと
  • 改善アクション:メタタイトル見直し/Hタグ最適化/内部リンク強化

2. CTR(クリック率)

  • 使用ツール:GSCでクエリ別に「表示回数に対してクリック数が低い」ものを抽出
  • 目安:掲載順位1〜3位でCTRが10%未満なら改善余地大
  • 改善アクション:タイトルの先頭にベネフィットを明示/メタディスクリプションに誘導ワード追加

3. CVR(コンバージョン率)

  • 使用ツール:GA4の「イベント設定」+「コンバージョン登録」
  • 追う指標例:「フォーム送信」イベント → ページ別/流入チャネル別で絞り込む
  • 改善アクション:導線の見直し、CTAの配置変更、ABテスト実施

ポイント:3つのKPIは独立しているように見えて、相互に影響し合います。
たとえば、CTRを高めるとトラフィックが増え、結果としてCVRの絶対数が増える可能性があります。必ずセットで追いましょう。

ダッシュボード例

おすすめ構成:SEO月次レポートダッシュボード(Looker Studio

セクション指標使用データソース
サマリーオーガニック流入数/新規ユーザー/平均滞在時間GA4
上位ページページ別クリック数/CTR/平均順位GSC
クエリ分析キーワード別順位/表示回数/CTRGSC
コンバージョンページ別CV・イベント数・CVRGA4
技術指標INP・CLS・LCP(コアウェブバイタル)PageSpeed Insights/CrUX(オプション)

Rank Math Proを導入している場合

  • Looker Studio連携用のAPIキーが取得でき、メタ情報(タイトル、ディスクリプション、スキーマ設定)ごとのページパフォーマンスも見える化できます。
  • 記事ごとに「SEOスコア」「キーワード使用率」「内部リンク数」などをスプレッドシート連携で可視化することで、“放置されがちな既存記事”の優先度整理にも役立ちます。

月次SEO監査チェックリストと優先度マッピング

以下のような 月1回のSEO点検表 をもとに、サイト全体の状態を可視化し、「早期修正が必要なページ」「保留でもOKな改善案」を分類します。
「優先度 高 × 判定 ×または△」の項目が、即時改善対象です。

技術SEO(テクニカル)

チェック項目現状コメント・対応アクション
検索エンジンの表示設定OK管理画面の「設定 → 表示設定」にある「検索エンジンがサイトをインデックスしないようにする」のチェックが外れているか確認済み。
パーマリンク構造の最適化要注意「設定 → パーマリンク設定」にて、URLがキーワードを含むカスタム構造(例:/%category%/%postname%/)になっているか確認・修正が必要。
XMLサイトマップの送信状況OKSEOプラグイン(例:Rank Math、Yoastなど)で自動生成&GSCに正しく送信されている状態。
robots.txtの設定確認未確認Google Search Consoleでクロールテストを実施し、不要ページのブロック状況を確認・必要に応じて修正を検討。
モバイル対応(モバイルフレンドリー)OKレスポンシブ対応テーマを使用。Googleのモバイルフレンドリーテストも合格済み。
サイトスピード(表示速度)要改善PageSpeed Insightsでスコアがやや低下。画像のWebP化やキャッシュ最適化(WP Rocket導入)を推奨。
キャッシュ機構の導入状況対応中WP Rocket導入済み。詳細設定の調整段階にあり、HTML/CSS/JS圧縮や遅延読み込みの有効化が必要。
リンク切れ(内部・外部)チェック要注意Broken Link Checkerでスキャンを実施。発見されたリンクエラーの修正対応を推進中。
HTTPS(常時SSL化)対応OK全ページがSSL化されており、http→httpsのリダイレクトも正常動作を確認済み。
Google Search Consoleのエラー確認OKクロールエラー・インデックスエラー・手動ペナルティ等なし。定期モニタリングを継続中。

コンテンツSEO(記事・ページ)

チェック項目現状コメント・対応アクション
キーワードリサーチ実施中各記事に対して適切なターゲットキーワードを設定済み。新規記事の企画段階でもリサーチを継続中。
ユーザーインテントの合致OKペルソナ設計に基づいた検索ニーズの分析を実施。記事構成に意図を反映。
タイトルタグの最適化要改善一部の記事で文字数オーバーや訴求力不足。キーワードを先頭に入れ、30文字以内に収める方向で見直し予定。
メタディスクリプションの最適化要改善現在は説明不足または文字数過多な記事があり。120文字前後でクリックを促す文に改善する必要あり。
見出し構造(H1〜H6)の整備OKH1はページタイトル、H2以下で情報を階層的に整理済み。構造的にも問題なし。
E-E-A-Tの強化(専門性・信頼性)継続改善著者プロフィールは掲載済み。今後は監修者情報や実績データの追記も検討中。
内部リンクの戦略性要注意関連性の高い記事へのリンク追加が不十分。ピラーページを中心としたリンク網の強化が必要。
画像の alt 属性OK全主要画像に対して説明的な alt 属性を設定済み。視覚的コンテンツとSEOの両立を実現。
低品質ページへの noindex 対応未対応タグアーカイブ・検索結果ページなど、検索価値が低いページへの noindex 設定を今後実施予定。

オフページ・ユーザー行動

チェック項目現状コメント・対応アクション
バックリンクプロファイルの監視定期確認Google Search Consoleにて月次でリンク元の質・増減を確認中。今後は被リンク獲得施策(広報・メディア連携)も強化予定。
SNSでのコンテンツ共有状況実施中X、Facebookなど主要プラットフォームで記事を定期シェア中。OGP設定はSEOプラグイン(例:Rank Math)で最適化済み。

WordPress SEO設定&更新管理チェックリスト

チェック項目現状コメント・対応アクション
SEOプラグインの導入と設定OKRank MathをメインSEOプラグインとして採用し、各種設定(スキーマ・OGP・メタ情報など)も最適化済み。
テーマのSEO機能競合防止確認済Rank Mathと機能重複を避けるため、テーマ側に組み込まれたSEO機能はすべて無効化済み。
プラグイン競合の有無OKSEO、速度系、画像最適化などのプラグイン同士で機能の重複や競合が起きないよう、導入後に必ず動作確認を実施。定期的な見直しも実施中。
WordPress本体・プラグイン・テーマの更新状況OKセキュリティと安定性確保のため、自動更新+月次手動確認を組み合わせた運用体制を維持。常に最新版を使用中。

SEO効果を最大化するには、内部施策だけでなく “土台の健全性” を保つことが不可欠です。
TREVOでは、Rank Mathを中心としたシンプルかつ高機能なプラグイン構成を採用し、不要な競合を避けながらSEO・パフォーマンスを両立する構成を基本としています。特に更新管理はセキュリティ対策にも直結するため、運用フローに組み込んで習慣化することが大切です。

今すぐ実践できる10のアクション

SEOの成功には「積み重ね」と「継続」が欠かせません。ここでは、この記事を読んだ直後から取りかかれる10の改善アクションをピックアップしました。できることから、少しずつでも始めてみましょう。

  • PageSpeed Insightsでスコアをチェックし、90点超を目指す
  • LCP画像にfetchpriority=”high”とwidth/height属性を追加
  • 検索ニーズに合致する記事タイトルを30文字以内で最適化
  • メタディスクリプションを120文字程度でリライト(行動動詞を入れる)
  • モバイルフレンドリーテストを実行し、非対応要素を修正
  • 内部リンクの構造を見直し、ピラーページを再設計
  • XMLサイトマップをGSCに送信済みか再確認
  • 画像alt属性とキャプションに文脈キーワードを自然に追加
  • OGPタグを整備し、XやFacebookでシェアテンプレを作成
  • コンテンツ更新日を管理する「リライト予定表」を自社内に設置

まとめ

私たちは大阪を拠点に、WordPressを中心としたホームページ制作やSEO対策、コンテンツ戦略のサポートを行ってきました。SEOの世界は日々変わり続けていますが、「良質な情報を、正しく、必要な人に届ける」という原点は今も変わりません。

今回ご紹介した施策や改善方法は、実際に私たち自身が取り組み、成果を得てきたものです。テンプレートの見直し、用語集の導入、内部リンク戦略の再構築──そのひとつひとつが、60%以上のアクセス増という実績につながりました。

SEOに「魔法の杖」はありません。だからこそ、地道な改善と、ユーザー目線の徹底が何より大切です。そして、悩んだときは、一緒に考えるプロがそばにいることも、成果への近道になります。

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TREVOは、SEOに強いホームページ制作に力を入れており、「剪定 大阪」や「注文住宅 枚方」などで検索上位を実現した実績があります。

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